
ある日エアロバイクを漕いでいたのですが、おりものシートの当たり具合が悪かったのか、足を動かすたびにお尻の穴が、おりものシートにこすれて「ヒリヒリ」、、、。
しかも、その後すぐにクリームを塗ってケアをしたのですが、1日具合が悪くてしょんぼりしました。
見えないところで案外存在感を出してくるデリケートゾーン。
ちょっとしたことでヒリヒリ、ズキズキ、ツーン、しみる~!と、女性はデリケートゾーンの状態で毎日一喜一憂しますよね。しかも症状が一瞬ならまだしも、長く続くこの痛みは何!?と心配になるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
若い方は月経前・中・後のご相談が多く、更年期以後の方は何カ月も前から常に!とご相談が多い、そんなデリケートゾーンの痛みに着目して、痛みから考えられる状況や、セルフケアの方法、受診した方が良い時はどんな時か、などをお話していきます。
目次
デリケートゾーンの痛みの種類別特徴(症状)とセルフチェックポイント
1.ヒリヒリする痛み

・どんな痛み?
ヒリヒリとは、軽い灼熱感や刺激を伴う痛みを指すことが多いです。
・どんな時に痛む?
灼熱感とは、焼けつくような感覚です。
一気に日焼けをした後の肌を思い出すと分かりやすいかもしれません。若い方だと生理の後に、更年期以降の方だと下着をつけている時は常に、「ヒリヒリする」と言ってご相談に来る方が多いように思います。
ヒリヒリとした症状はあっても、日焼け後の肌のような見た目に皮膚の異常がある場合とない場合があります。
また、ヒリヒリは行き過ぎると触っただけで飛び上がるほど痛い「ビリッ」につながることもあり、下着など何かがデリケートゾーンにちょっと触れるだけでも強い痛みを感じることがあります。
ビリッとした痛みは非常に鋭利な痛みの感覚のため、一度でも体験すると、今度いつ痛みが急にやってくるのか、どうしていつまでもこの痛みを感じるのか、と不安な気持ちが強くなり、気持ちが病んでしまう人も出てくる痛みです。
2.ズキズキする痛み

・どんな痛み?
心臓に合わせて血管が脈打つような痛みのあることを指します。強い痛みになると、陰部に心臓が出来たのではないかと言う方もいるくらいです。
・どんな時に痛む?
皮膚に炎症が強く起きている状態で、赤い、腫れている、さわると熱い、などの症状が伴う場合が多いです。
3.ツーンとする痛み

・どんな痛み?
鋭い膣の奥につきあげるような痛みです。たいていは一瞬の痛みで長く続くことはありませんが、時間をおいて再びツーンとすることはあります。
・どんな時に痛む?
陰部というよりは尿道口、膣の奥、肛門の奥などが痛むときにツーンという表現をすることが多いと思います。
外見上は自分では痛みの原因を見つけることが難しいと考えられます。なぜなら、産後の子宮が元の大きさに戻っていく正常な過程で感じる以外は、膀胱炎などの尿路感染症、子宮内膜症など、ツーンと感じた部分の先の内臓に炎症が起きている時に感じる痛みだからです。
子宮内膜症のある方は、月経痛に伴ってツーンとすると相談に来られる方が多いと思います。
4.しみるような痛み

・どんな痛み?
じわじわとした持続的な不快感。傷口がレモン汁に浸っているときのような常に続く痛みです。
・どんな時に痛む?
デリケートゾーン(尿道口から肛門までの間)の粘膜や皮膚の表面がいたんでしまっている時に起こります。赤くなったり皮膚がひび割れていたり、見た目にも痛々しい感じが分かります。
痛みの主な原因について
1.ヒリヒリする痛みの原因

①かぶれ・アレルギー
比較的多い原因としては、生理用ナプキン、おりものシート、尿取りパッド、下着などがデリケートゾーンに当たっていたことで、蒸れてかぶれてしまった、こすれて皮膚が傷ついた、新しく購入したものと自分の皮膚が合わないためのアレルギーが生じた、などになります。
肌が弱い方では、自分の体液(月経血、帯下、尿など)が皮膚に長時間接していただけでもかぶれるので、汚れたものは早めに取り換えるようにしてくださいね。
まれに、ご自宅の衣類用洗剤が合わず、かぶれる方もいます。
②感染症(膣炎・外陰炎)
カンジダ膣外陰炎は膣や外陰部の皮膚のヒリヒリ感やかゆみの症状が強く出る代表選手です。
雑菌(主に肛門からの大腸菌)が膣に入って炎症を起こし、おりものが増える細菌性膣炎の状態、排卵日ごろや月経前の自然なおりものの増量で、おりものが長時間皮膚に接していてかぶれることもあります。
ヘルペス外陰炎や外陰部の帯状疱疹では、陰部の皮膚に水疱が出来る前に皮膚にさわるとヒリヒリやビリッとする神経の症状が出ることがあります。
③乾燥によるもの
皮膚が乾燥すると、皮膚の表面のバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなります。アトピー性皮膚炎の人、更年期以降で女性ホルモンが減ることでお肌の水分量が減ってきている人、デリケートゾーンを洗いすぎているような人、熱いお湯のお風呂が好きな人は、お肌が乾燥しやすいので注意が必要です。
④ピルを内服している
ピルを内服して月経を調節している人は、エストロゲンの分泌が低くなっていることがあり、膣の粘膜や外陰部の皮膚が薄くなったり乾燥したりするので、外部からの刺激を受けやすく肌がいたみやすくなり、ヒリヒリとした痛みを感じることがあります。
2.ズキズキする痛みの原因

①バルトリン腺炎/バルトリン腺膿瘍
膣の入り口の左右にある分泌物を出す器官で、バルトリン腺と呼ばれる部分に雑菌が入ると、炎症を起こし重症になると膿がたまるようになります。
膿のたまり具合はひとそれぞれですが、大きくなるとゴルフボール大くらいの腫れが出来るため、痛みで座っているのも苦痛になってきます。
腫れている部分が勝手につぶれて膿が出て治るということはなく、婦人科で膿のたまった袋を切開してもらわなければ治りません。
②性感染症(性器ヘルペス、カンジダ、など)
外陰部のヘルペスは、できた水疱が完全につぶれると皮膚の表面が剥けてしまうので、ものすごい痛みを感じます。
尿をする時にとてもしみるので、トイレに行くのが怖い、発熱する、など、特に初めての外陰部ヘルペスは重症になることも多く、入院治療になる人もいます。
外陰カンジダ症では、皮膚のかゆみが強くなり掻きむしってしまうと、皮膚の表面が剥けてズキズキする痛みになってしまうことがあります。
③摩擦や傷によるもの
②でもお話しましたが、デリケートゾーンを強くこすったり掻きむしったりすると、皮膚の表面(表皮)が完全に剝けてしまい、痛みを感じる神経のある真皮がむき出しになるため痛みを強く感じるようになります。
3.ツーンとする痛みの原因

①子宮内膜症
子宮の内側にある子宮内膜が本来の場所以外の場所にできる病気で、子どもを妊娠出産する年齢の5~10人に1人は持っているといわれています。
全身のどこにでもでき、できた場所で子宮内膜のように働き、月経のたびに月経血を出血しながら増殖し炎症や癒着を起こしていきます。子宮の筋層や卵巣の中にできると、月経血が貯留して子宮腺筋症や卵巣嚢腫などを起こします。
月経の出血回数が多くなればなるほど悪化し、月経痛や月経量を重くします。子宮内膜症のできた臓器は炎症や癒着が強いため、その臓器が押したり揺らされたりすると痛みを感じます。
20~30代に発症して、半数の人は不妊につながるといわれています。
生理中や、生理日以外でも性交時や排便後に陰部というよりは膣の奥がツーンとしたり、肛門の奥に突き上げるような痛みを感じやすい人は、ぜひ放っておかずにご相談ください。
②尿道炎・膀胱炎
尿道や膀胱に雑菌が入り、炎症を起こすと排尿時や排尿後に下腹部にツーンとする痛みを感じることがあります。更年期以降の方で女性ホルモンの分泌低下により外尿道口の粘膜が荒れることで排尿時にツーンとする痛みを感じる場合もあります。
③クラミジア感染症、淋病
クラミジア感染症や淋病などの性感染症は、外陰部から膣、膣から子宮、子宮から卵管へ菌が上行し、そして卵管から骨盤内へ菌が拡散して、子宮の入り口にあたる頸管の炎症や重症になると、骨盤腹膜炎を起こします。
頸管炎の時にはツーンとする痛みを膣の奥に感じる場合があります。骨盤腹膜炎まで生じると、発熱や腹痛など全身的な症状になります。
④神経への刺激や圧迫が原因の可能性
下着やズボンなど体の締め付けが強い物を身につけていたり、硬い椅子や自転車のサドルなどに同じ姿勢でずっと座っていると、陰部に繋がる神経を過剰に刺激したり、圧迫したりすることでツーンとした痛みを感じる場合があります。
⑤ホルモンバランスの乱れ
月経がある年齢の人で、月経が来る1週間前~排卵日前までは月経周期の中でもエストロゲンの分泌が低い時期のため、理論上は膣の粘膜や外陰部の皮膚が乾燥したり薄くなることで外部からの刺激を受けやすくなり、陰部の不快感やツーンとする痛みを感じる可能性はあります。
また、月経前はプロゲステロンというホルモンの分泌が高まるために骨盤内の血流が増えたり、体全体の組織もむくみがちになるので、陰部に圧迫感を感じたりツーンとした痛みにつながることがあります。月経前はより締め付けすぎない衣服の着用をおすすめしたいです。
4.しみるような痛みの原因

①外陰炎
カンジダ膣外陰炎やヘルペス外陰炎など、菌によって陰部の皮膚や粘膜に強い炎症を起こすものがあります。炎症が強いと、自分の尿やシャワーのお湯などでもしみる痛みを強く感じます。
②萎縮性膣炎
閉経後にエストロゲンの分泌が低下したことで、膣の粘膜や陰部の皮膚のコラーゲンが減るために多少なりと乾燥感を感じるようになります。症状が強い方で、陰部のしみる痛みと表現することがあります。
③尿道口の状態
閉経後の方で尿道口に尿道カルンクルといわれる良性のしこりが出来ることがあり、出血やしみる痛みを感じることがあります。
閉経後エストロゲン分泌の低下で尿道口付近の粘膜が荒れてしまうと、しみる痛みを感じることがあります。
④皮膚の傷や炎症
陰部を掻きむしってしまったり、締め付けすぎた下着などでこすれてしまったことで皮膚の表面に傷が出来てしまうと、排尿時や入浴時にしみるような痛みにつながります。
⑤ピルを内服している
ピルを内服して月経をコントロールしている場合、エストロゲンの分泌が低下することがあります。これによりデリケートゾーンの皮膚や粘膜が乾燥し薄くなるため、外部からの軽い刺激や摩擦に対しても傷つきやすくなり、まるで傷に触れたかのように「しみる」ような痛みを感じることがあります。
その他の原因
1.ホルモンバランスの変化や免疫力低下との関連性
ホルモンバランスの変化はデリケートゾーンの状態に大きな影響を与えます。

・月経周期
1回の月経周期の中の、エストロゲンとプロゲステロンの分泌の増減が影響します。
エストロゲンの分泌が少ない月経中は皮膚が薄くなったり乾燥したりするので、外部からの刺激を受けやすく肌が敏感になります。
プロゲステロンの分泌が多くなる排卵日や月経前は骨盤内の血流が増えたり、体全体の組織もむくみがちになるので、陰部に圧迫感を感じたり痛みにつながることがあります。
・妊娠中
妊娠中は赤ちゃんをお腹にいれておくために免疫力が低下した状態が続きます。そのため、カンジダ膣外陰炎になりやすくデリケートゾーンのトラブルを起こす方が多い時期です。
また、妊娠後のホルモンバランスのために帯下も多くなるため、肌の弱い人はむれかぶれも起こりやすくなります。プロゲステロンの分泌もずっと高いままなのでむくみがちになり、さらに大きくなったお腹の重みで陰部に圧迫感を感じたり痛みにつながることがあります。
・出産後
妊娠中に高まっていたエストロゲンが一気に低下する産後は、外部からの刺激を受けやすく肌が敏感になります。
・更年期
20~30代でピークを迎えたエストロゲンの分泌が下がってくるのが更年期です。エストロゲンの分泌が少なくなると、膣の粘膜や外陰部の皮膚が薄くなったり乾燥したりするので、外部からの刺激を受けやすく肌がいたみやすくなり、痛みを感じやすくなります。
2.傷や病気の可能性

①性交痛
膣の入り口の粘膜や皮膚が荒れていると、性交中とくに挿入時に痛みを感じます。膣の入り口の粘膜や皮膚が荒れる原因は、乾燥、強い摩擦、膣炎や外陰炎、などです。
頸管炎や骨盤腹膜炎などを起こしている時には、ピストン運動で骨盤内の内臓が揺り動かされると、膣の奥から下腹部へ痛みを感じます。
②月経困難症
月経痛が強い、月経量が多いといった症状のある月経困難症の人は、月経中に強い子宮の収縮が起きたときに陰部に響くような痛みを感じることがあります。
子宮筋腫では、子宮の筋肉の中にできる筋層内筋腫というものを持っている人に多く見られます。
③子宮内膜症
子宮内膜症のある人は常に骨盤の中に炎症が起きているため、症状が進行すると月経の時以外でも膣の奥から下腹部に痛みを感じます。
⑤会陰切開の傷
出産直後は会陰の傷や一時的に悪化した痔のために陰部に痛みを感じます。悪露といわれる出血が産後1~2カ月間は続くため、ナプキンでむれかぶれが起きやすくなります。
産後1カ月もすると妊娠で大きくなった子宮が戻ろうとする収縮の痛みがツーンと膣の奥で感じることがあります。
⑥ 膣萎縮
更年期になりエストロゲンの分泌が低下してくると膣粘膜のコラーゲンが減り水分の維持が難しくなるため、乾燥感が強くなるとともに陰部のヒリヒリ感やしみるような痛みを感じるようになります。
乾燥が強くなって膣の粘膜が荒れて炎症を起こした状態を萎縮性膣炎といいます。
⑦ 子宮下垂・子宮脱など
出産の経験や加齢により、子宮や卵巣や膣などの内臓を良い位置に支えるための骨盤底筋が伸びきったり筋力が落ちることで、子宮の位置が下がってしまうことを子宮下垂や子宮脱といいます。
子宮下垂や子宮脱になると、下腹部が月経の時のように痛くなったり、陰部の方にツーンとする痛みが生じることがあります。
自分でできる対処法や予防方法について

顔もデリケートゾーンも同じ皮膚です。顔と同じようにデリケートゾーンも日ごろからケアをしてあげることで、陰部の痛みが出にくい状態に持っていくことができます!
① デリケートゾーンの衛生管理

デリケートゾーンが不潔な状態だと、膣炎や外陰炎が起こりやすくなり、陰部の痛みの原因となります。汚れたおりものシート、生理用ナプキン、尿取りパッド、下着などはこまめに新しいものに変えることをおすすめします。
出血や尿でなくても、汗も汚れの原因になりますので、一見汚れていなくても3~4時間に1回は替えることをおすすめします。
② 保湿ケア

陰部のかゆみの原因はほとんどがデリケートゾーンの乾燥による、と言っても良いほど保湿は重要項目です。今はフェムテックといってデリケートゾーンの保湿のための製品は多く販売されています。
たかき医院でも、プラセンタや幹細胞培養液などの入ったジェルや100%天然成分のオイルなどがありますので、気になる方はいつでもお声掛けください。
③ 下着や着衣の工夫

肌に優しく汗の吸収も良く通気性の良い、自然の繊維(綿、絹など)で作られた下着を選ぶこと、デリケートゾーンの刺激や摩擦の増えるきつく締め付ける下着やズボンは選ばないことをおすすめします。
③入浴方法やデリケートゾーンの洗い方

熱すぎるお湯は皮膚の表面の皮脂を流してしまい、乾燥の原因になります。熱いお湯好きの人は、入浴後のデリケートゾーンの保湿ケアを念入りに行ってくださいね。あと、お風呂の時に硬いブラシやタオルでゴシゴシ洗うと、陰部の皮膚をいためますので、絶対にやめてください。洗浄剤は皮膚と同じ弱アルカリ性でお肌に刺激の少ないものを選んでください。
壊れものを触るように優しく洗浄剤を泡立てて、泡で洗うようにしてください。
トイレのウォシュレットは水の勢いが強く、デリケートゾーンの肌を傷める可能性があります。どうしても水で流したい方はぬるま湯をペットボトルなどに入れて、かけ流すようにしてみてはいかがでしょうか。
④トイレでの拭き方

ゴシゴシ拭くのは絶対にやめましょう。
たとえ柔らかいトイレットペーパーでも、何度も何度も陰部を拭くと、皮膚がいたんで陰部の痛みの原因になります。尿や便の回数の多いときは、ぬるま湯でかけ流しした後、水分をトイレットペーパーで軽く押し当てて拭く程度にすると良いですよ。
⑤生理用品について

吸収力よりも肌に優しいものを選ぶ、これが重要です。
市販の紙ナプキンではどうしても陰部が荒れてしまう人は、布ナプキンや1日分の経血を吸収してくれる吸水ショーツなどを利用するのも良いかと思います。
⑥生活習慣(食事/睡眠)

皮膚は体重の約16%を占める人体最大の臓器で、その表面積は畳1枚分です。
その人体最大の臓器を、また粘膜を健康的に維持するためには、食事が基本になります。デリケートゾーンの皮膚や粘膜を健康的に維持するためにも、良質のたんぱく質、亜鉛などのミネラル、ビタミンB・C・A・E、必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸)をバランスよくとることがおすすめです。
睡眠不足は肌の老化が通常より早く進んでしまう可能性や、コラーゲンやヒアルロン酸が減るために肌が乾燥したり、抗ストレスホルモンの分泌量が乱れて肌のバリア機能が落ちて肌荒れが起こりやすくなります。しっかり睡眠をとってデリケートゾーンの美肌を目指しましょう!
⑦ストレスケア

疲労や不規則な生活習慣などのストレスは免疫力の低下を生じ、細菌や真菌の増殖を促進し、デリケートゾーンのトラブルを引き起こす要因となりますので気をつけましょう。
⑧ 市販薬

ヒリヒリする痛み
・バストミン…女性ホルモン配合
・フェミニーナ軟膏、デリケアエムズ、フレディメディカルクリームn…むれかぶれに
・メディピュアN…かゆみもあるけど外出先で塗り薬が濡れない時の内服薬
ズキズキする痛み
・テラマイシン軟膏a、クロマイ軟膏…抗生物質配合
ツーンとする痛み
・ロキソプロフェン錠、アセトアミノフェン…痛み止めの内服薬
しみる痛み
・白色ワセリン…肌に傷が出来ているとき、外部の刺激から肌を保護
病院受診の必要性と選ぶべき科

・受診の目安となる症状やチェックポイント
陰部の気になる症状に、自分なりの原因を見つけてセルフケアや市販薬で対応をするのは悪いことではありません。
ただ、病院を受診してもらって薬を処方する時には必ず「使って2週間経っても症状の改善が見られない時にはもう一回来てね」と伝えています。
自分なりのケアを2週間しても症状が改善しないもしくは悪化する時には早めに病院を受診して相談をしてください。
・何を受診すべきか?
デリケートゾーンの専門家は産婦人科医です。
是非、陰部の痛みは産婦人科にお気軽にご相談ください!!
婦人科での診察、検査、治療について
デリケートゾーンのレーザー治療「モナリザタッチ」

エストロゲンの分泌低下で陰部の粘膜や皮膚が薄くなったり乾燥したりすることで生じる陰部の痛みに関して、最近「モナリザタッチ」という炭酸ガスレーザーの治療法があります。デリケートゾーンの若返りを目的とした治療法です。
微細なレーザーを膣内や外陰部に照射して軽いやけどの状態を作り、粘膜や皮膚が自然治癒をする過程でコラーゲンを再生する力を利用しています。元々はお顔のしみ、しわ、くすみ、たるみの治療で使っていたものをデリケートゾーンに応用したものです。
セルフケア、市販薬の使用、病院で処方される保険の薬などで症状が完全に改善されない場合にこちらからお勧めすることもありますし、最初からモナリザタッチの治療法を陰部の痛み以外のアンチエイジング(黒ずみ、しわ、たるみ、ゆるみ、尿漏れなどの改善)目的も含めて自分で選択して受診する、などがありますが、1回3~5万円の自費治療です。
毎月1回の照射を3ヶ月行い、あとは1年に1回照射を継続するのが基本治療になります。
施術をご検討の方へ
たかき医院にも「モナリザタッチ」がございます。
モナリザタッチは、デリケートゾーンの皮膚や粘膜が健康な状態を取り戻すことで、乾燥による刺激への過敏さや、薄くなったことによる傷つきやすさが改善されます。これにより、ヒリヒリする痛みやしみるような痛みの軽減につながるのです
「新潟県初導入!たかき医院のモナリザタッチ」をご覧くださいね。
ご興味のある方はぜひ、お声掛けくださいね!
Q&A

Q1.デリケートゾーンがヒリヒリして、かゆみもあります。どうすればいいですか?
A1.最近デリケートゾーンに触れるもので、何か新しいものにしたものはありませんか?
下着、おりものシート、生理用ナプキン、尿取りパッド、衣類の洗剤、ボディソープなど。もしくは、きつい下着やズボンなどを履いたり自転車に乗るような、デリケートゾーンを強く圧迫するようなことをしませんでしたか?
思い当たることがあれば、まずはそれをやめて、痒い部分の保湿(お手持ちのハンドクリームなどで良いです)をしてみてください。思い当たることが無いようでしたら、早めに産婦人科を受診して相談してください。
Q2.デリケートゾーンの痛みだけではなく、おりものの量が増えました。何か異常がありますか?
A2.何かの感染が起きて、膣炎や外陰炎になっている可能性があります。
早めの産婦人科受診をおすすめします。
Q3.デリケートゾーンの痛みを和らげるために、何かできることはありますか?
A3.デリケートゾーンの痛みの原因は様々です。勇気を出して鏡を持ってご自分のデリケートゾーンを見ることから始めましょう。
・見た目に何もない
デリケートゾーンの乾燥、きつい下着やズボン、座る時間の長い椅子が固い、などが考えられます。保湿、衣類を楽なものにする、椅子に座布団を乗せる、などをしてみてください。
・傷がついている
病院を受診する時間がないようでしたら、白色ワセリンを塗って様子をみて下さい。
・赤く腫れている
まずは保冷剤で冷やしてみましょう。
以上のことをしても症状が変わらない時には、デリケートゾーンの専門家である産婦人科にお気軽にご相談ください!
まとめ

デリケートゾーンに痛みを感じて、すぐに病院を受診できる人はしていただけら良いですが、もしも色々なご都合でそれがかなわない時には、セルフケアや市販薬で対処をしてみてください。
ただし、様子を見ても良いのは2週間と覚えておきましょう!
病院で処方された薬も、2週間使ってみて効果がない時には再度受診してください。
それ以上様子を見るのはかえって肌の状態を悪くしてしまうだけですので、「2週間」というキーワードを忘れずに、相談先は「産婦人科」でお願いいたします。