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院長ブログ

更年期の不正出血(鮮血)はなぜ起こる?危険な病気のサイン、原因、対処法まで産婦人科女医が丁寧に解説!

日本産婦人科医会や日本産婦人科学会の発表では、日本人女性の初潮年齢はおよそ10~14歳、閉経年齢は50歳前後とのこと。これによると現代の女性は約40年間、毎月月経を経験することになります。なので、月経の血を見る、ということは女性にとって日常茶飯事なのですが、実は意外に「正常な月経」についてきちんと知っている人は少ないです。

正常な月経周期は何日?
量はどのくらいが普通?
痛みはどこまで我慢するのが正しいの?
など。

正常な月経の出血を知らなければ、自分の出血が異常であることに気づきません。

私自身も若い時に過多月経(月経の量が異常に多いこと)を見過ごしていて、結局子宮筋腫で手術をすることになった経験があります。

さあ今回は、いつもの出血が「正常」か「異常」か見極められるポイントと、更年期の不正出血のアレコレをお伝えします!

正常な出血と不正出血

正常な月経出血とは?

25~38日周期で起こる3~7日間の性器出血。
月経痛は無いのが正常。
1周期あたりの出血量は20~140mlくらいで、血の塊が出ないのが普通です。

1~2日目は量が多く鮮やかな赤い出血、3~7日目は量が少なく茶色・黒褐色と暗い色の出血であることが多いようです。

不正出血とは?

月経以外に起こる出血です。

以下に不正出血の種類を解説します。

不正出血の種類

1.妊娠出産に関係した出血

着床出血、流産早産の前兆の出血、常位胎盤早期剝離や前置胎盤で生じる出血、産後の子宮の戻りが悪い、胎盤や卵膜遺残などで起こる出血など。

2.性器以外からの出血

尿管結石や膀胱炎の血尿、閉経後の女性で尿道口にできる尿道カルンクルという良性のポリープが下着でこすれて起こる出血、痔出血、膀胱や直腸のがんの出血など。

3.生殖器の炎症、腫瘍、外傷による出血

炎症
外陰炎、膣炎、子宮頸管炎、子宮内膜炎、子宮の中に膿が貯まる子宮留膿腫などの炎症で起こる出血。

腫瘍
外陰や膣では外陰がん、膣がん、パジェット病による出血。子宮頸部では子宮頸管ポリープ、子宮頚がんによる出血。子宮体部では子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮内膜増殖症、子宮体がん、子宮肉腫、絨毛がんなどによる出血。卵巣腫瘍でエストロゲンを産生する腫瘍ができたとき。

外傷
外陰部のけが(滑り台から降りて人にぶつかった、スノーボードのエッジで切った、風呂場で転んで蛇口などにぶつけた、など)、性行為による膣・外陰部や子宮の入り口である子宮膣部の損傷、膣内への異物挿入による傷、などによる出血。

外陰部のけが(出血)をした場合

打撲した時に恥骨という骨が近くにあるためとても痛いのと、赤い出血が比較的大量に出てビックリしますが、落ち着いてタオルなどで圧迫しながら保冷剤で冷やしてもらうとすぐに出血が止まりますので、気持ちを落ち着けて婦人科を受診していただけたらと思います。

4.使用している薬剤の影響

血液サラサラになる薬、プロラクチンというホルモンの値が高くなる薬の使用による。月経困難症の治療のためのピルや子宮内器具の使用しはじめの2~3ヶ月は、薬剤が体になじむまで不正出血が起こることはよくあります。薬が原因?と不安になった時は、主治医に相談してみましょう。

5.血液の病気で全身的な出血をしやすい体質や病気

血液の病気で出血しやすい体質や病気の方がいます。

6.機能性出血

排卵しない(無排卵月経)、黄体の働きが鈍る(黄体機能不全)、など。
主に原因としては、ストレス、痩せすぎや太りすぎ(体格指数BMIが18.5未満25以上)、短期間の急激な体重の増減、多嚢胞性卵巣症候群、甲状腺機能低下症、高プロラクチン血症、産後で授乳中、などがあげられます。ホルモン分泌が乱れて出血が起こります。

7.排卵出血(中間出血)

病気ではなく生理的な出血で、排卵の時に卵巣から出血したものが性器出血としてみられるもの。多くは数日で自然と止まります。

不正出血の量・色・性状

不正出血といえど量はさまざまで、少ないこともあれば多いこともありますし、1回しか出ないこともあればたびたび出ることもあります。

出血の量が少なければ茶や黒、出血の量が多ければ赤い色になります。

かするように下着やおりものシートにつく出血、水っぽい出血や膿の混じった出血、月経くらいの大量な出血もあります。

更年期に不正出血が起こる原因

更年期の生理の特徴とホルモンバランスの変化

お母さんのお腹の中にいる時に私たち女性は、一生分の卵子を原子卵胞という形で卵巣にストックします。最大800万個ストックされていた原子卵胞は、初潮を迎える頃には20~30万個、35歳には2~3万個と、月日が経つほど失われていきます。

月経が起こるには卵胞ホルモンといわれるエストロゲンと、黄体ホルモンといわれるプロゲステロンが関わっているため、年齢と共に卵巣が老化して原子卵胞が減っていくと、それらのホルモンが十分に分泌されなくなります。

そのため、閉経を目前とした更年期になると、月経が今までのような周期や量で起こらなくなったり、不正出血が起こったりするようになります。そして、いずれ原子卵胞が無くなった時に、女性は閉経(月経が来なくなる)するのです。

更年期に大量出血や鮮血が出る原因は!?

閉経した年齢の前後5年間を更年期といいます。日本人女性は40歳を過ぎれば更年期といっても良いのかもしれません。更年期の出血の原因は次のものが考えられます。

1.ホルモンの乱れとストレス

卵巣の老化により月経を起こすためのホルモンの分泌が乱れて、子宮内膜が剥がれ落ちづらくなることで、量が多かったり出血の期間が長引いたりといった、ふだんと違う出血が起こります。

40代は仕事も一番活躍する年代のために忙しく、子育てにも手がかかり、場合によっては親の介護も始まって、ひとのためにばかり時間を使うストレス世代といえます。

卵巣の老化に加えてこれらのストレスが、不正出血を助長します。

2.月経困難症につながる病気の悪化

月経がつらくなる婦人科の二大病気に、子宮内膜症(子宮腺筋症を含む)と子宮筋腫があります。どちらも月経の回数が増えるほど症状が強くなっていきます。

20代や30代のころも月経がつらかったけれど、40代になったら「月経量が多くて夜はおちおち寝ていられない」「月経以外でも月経痛のような腹痛がある」「ダラダラと2週間以上続く」という状態になり、病院へ相談に来られる方がいます。

その中には月経量が多くかつ長くて、血の濃さ(ヘモグロビン)が通常の半分以下の重症な貧血になっている人もいます。

更年期になると若いころに比べてエストロゲンの分泌が低下することにより、子宮が萎縮して小さくなっていきます。このとき、頸管の中や子宮内腔にできていた子宮筋腫がまるでところてんのように突然膣内に押し出される「筋腫分娩」を起こすことがあります。筋腫分娩が起きると、膣内に押し出された筋腫を摘出しないと出血が止まらないことがあり、大量出血につながります。

3.婦人科ガン

20~40代の女性は子宮頚がん、50代からは子宮体がんの好発年齢です。

不正出血の原因で一番イヤなのが「婦人科がん」と「性感染症」です。子宮頸がんは、原因が性行為による発がん性ヒトパピローマウィルスの感染ですので、性行為を経験したら何歳であっても定期的にがん検診をしてほしいなと思います。

更年期にホルモンの分泌が乱れて子宮内膜が剝がれずにしだいに厚くなっていくことを、子宮内膜増殖症といいます。月経の出血が大量かつ終わらない原因になり、剥がれ落ちない内膜を放っておけば子宮体がんの原因にもなります。

4.性感染症

性的活動が活発な方は、性感染症での出血もあり得ますので、早めに受診して検査をするということを頭に入れて欲しいです。また、性感染症の相談と検査は、匿名で全国の保健所でも受けることができますので、ご活用くださいね。

5.萎縮性膣炎

閉経後の更年期の出血の原因で「萎縮性膣炎」があります。

年齢を重ねるにつれてエストロゲンの分泌が低下してくると、膣・外陰部の粘膜や皮膚のコラーゲンが減って薄くなり乾燥して、膣内をきれいに保つ常在菌が減ります。

炎症が起こりやすくなり、出血するようになります。病気というよりは、年齢に伴う変化といった方が良いかもしれませんが、悩まれる方も多いのが現状です。

いかなる時も不正出血は要注意!

最後の月経から丸1年月経が来ないことを確認して閉経といいます。閉経してからは、出血は起こらないのが普通です!

「この間、不正出血があって婦人科を受診したら様子を見て良いと言われたので、今回の出血もきっと大丈夫。」と思っているようでしたら間違いです。

前回は前回、今回は今回。

出血の原因は違う可能性があります。とにかく閉経をした後の出血はどんな出血であれ、必ず婦人科を受診して相談するようにしてくださいね!

更年期と関係がない不正出血が起きる原因や病気

更年期特有の原因

上述したように更年期特有の不正出血は、年齢に伴う卵巣機能の低下によるホルモン分泌の乱れが主な原因です。一方で、更年期と関係がない不正出血が起きる原因や病気を以下で解説します。

不正出血が起きる病気の原因

膣炎・外陰炎

デリケートゾーンを不潔にしていたこと、異物の膣内への挿入による炎症、などで起こる雑菌感染による炎症です。

性感染症

クラミジア感染症や淋病などによる膣炎です。

骨盤腹膜炎

性感染症や雑菌感染が膣から上行して骨盤内に感染が及んだ状態。発熱、腹痛、膿様帯下、などもみられます。

性行為による物理的な刺激

膣、外陰部、子宮膣部などに傷が出来ることで起こる。状況によっては、性的虐待が行われていないかを確認します。

子宮膣部びらん

生殖年齢の女性の子宮の入り口にみられる正常な状態。粘膜の表面がひと皮むけたようになっているため、触れると出血しやすい場所。子宮頸がん検診や婦人科診察、性行為などでもびらん部がこすれることで出血することがあります。

子宮頸がん

子宮の入り口である頸部にできるガンです。

筋腫分娩

子宮内にできた筋腫が子宮の収縮によって腟から自然に排出される現象です。

子宮筋腫

子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、月経過多や下腹部の痛み、不妊の原因になることもある女性に多い病気です。

子宮腺筋症

子宮内膜症の一つで子宮の筋肉に内膜症ができる型。子宮の筋肉の厚みがしだいに厚くなり、月経困難症を引き起こします。

子宮内膜炎

子宮内膜に感染が起こり炎症を生じたもの。下腹部の違和感や痛み、膿様の帯下、発熱などもみられます。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜に長期間炎症が続いたことでいぼ状の突起物ができることです。

子宮内膜増殖症

女性ホルモン(特にエストロゲン)の影響で子宮内膜が異常に厚くなる状態で、将来的に子宮体がんに進行することもある病気です。

子宮体がん

子宮内膜から発生するがん。月経不順、無排卵月経、出産経験がない、肥満、エストロゲン製剤を長期に服用している、閉経が遅い人、で生じることが多いです。

絨毛がん

胎盤を作る絨毛細胞ががん化して起こったもの。稀ながん。胞状奇胎・流産後・正常分娩後などに起こることが多いですが、妊娠と関係なく生じることもあります。

卵巣腫瘍

卵巣がんの場合、無症状が多いですが、時に不正出血を生じることがあります。

流産、異所性妊娠(子宮外妊娠)

流産は、妊娠22週未満に胎児が育たず、自然に妊娠が終了してしまう状態を指します。異所性妊娠は、受精卵が子宮内ではなく、卵管など子宮外に着床してしまう異常妊娠で、命に関わる危険もあるため早期発見・治療が必要です。

ストレス

特に多嚢胞性卵巣症候群の人は、ストレスに敏感で無排卵月経を起こしやすいです。ピルを服用中の人でも、ストレスが強いと不正出血を起こすことがあります。

その他の原因

月経が始まって間もない10代

月経を起こすホルモンの分泌が定まっていないために起こります。20代までには自然と不正出血はなくなりますが、あまりにもたびたび出血をしてナプキンを常にしている、などの状況の時には早めに婦人科にご相談ください。

中間出血(排卵出血)

全員が経験するものでもないですし、その月の体調によって生じる場合もあります。

月経前後の出血

正常な月経周期でも、月経直前や終わりごろに2~3日少量の茶色の出血が起こることがあります。場合によって内膜ポリープなどが出来ていることもありますので、症状が続くときには一度婦人科でみてもらいましょう。

低用量ピル服用中

飲み始めの2~3ヶ月や、飲み忘れのあったときに見られます。

プロゲスチン製剤(®ジエノゲスト、®ディナゲスト)服用中

飲み始めの6~12か月で見られることが多いです。

着床出血

受精卵が子宮内膜に着床する時に、子宮内膜の血管を傷つけてしまうことで生じる出血。妊娠週数が進むと自然に止まります。

生活習慣

生活が不規則だと自律神経が乱れ、ホルモン分泌に影響を及ぼすことがあります。

不正出血があった場合の対処法

日常で気をつけること

月経のある人は、毎月必ず月経がいつから始まりいつまで続いたかを記録しておきましょう。記録をすることで不正出血に早く気づく、病院受診時に医師に伝えやすい、などのメリットがあります。

医療機関を受診するタイミングや症状

1.出血量の目安

少ないから大丈夫ともいえないので、不正出血に気づいて心配なら、いつでも受診して相談してください。

2.痛みを伴う場合

排卵出血(中間出血)は生理的な出血ではありますが、腹痛を伴うこともあります。逆に痛みが無い不正出血でもがんの初期症状のことがありますので注意してください。

3.その他の警戒すべき症状

短時間で大量に出血する、発熱を伴う、出血に膿が混じる、匂う、などの症状がある場合には早めに受診してください。

更年期の不正出血の検査と治療

問診

最終月経はいつだったのか、いつ頃(月経がまだある人は月経周期のどの時期か)出血したのか、どのぐらいの量か、腹痛を伴うのか、何日続いたのか、今回だけなのか毎月あるのか、などを聞きます。

また、出血の前に何かいつもと違ったことをしなかったか(お腹にギューッと力を入れた、性行為があった、ストレスの多い生活であった、病気などで体調を崩していた、など)を聞きます。

月経中に血の塊が出る、夜用ナプキンを使う、健康診断で貧血を指摘されたことがある、などの話がある時には過多月経と判断して診察をしています。

視診

出血が性器からなのか、それ以外の尿道や肛門からなのかを判断するために、クスコ膣鏡で膣内に出血があるかどうか、出血があるならどこからなのか、量、色や性状などを目視して確認します。

各種検査

・超音波
子宮と卵巣の形を見ます。ダグラス窩と呼ばれる部分に出血が貯留しているかを確認します。

・培養検査
炎症に伴う出血が考えられた時に細菌感染を確認するために行います。

・血液検査
貧血検査、炎症反応の検査、血液凝固検査、ホルモンの検査、などを症状に合わせて行います。

・子宮がん検診(頚がん、体がん)
子宮頸がん検診は頸部の細胞を採取し、子宮体がん検診は子宮内膜の細胞を採取してがんの有無を調べる検査です。

・画像検査(CT、MRI)
超音波検査だけでは確定診断に至らない場合に行うことがあります。

各種治療方法

・造血剤の投与
造血剤の投与とは、貧血などで不足した赤血球を増やすために、血液をつくる働きを助ける薬を体に投与することです。

・月経の調節を行う投薬
各種LEP製剤、®ディナゲスト/®ジエノゲスト、®イトレリン/®ブセレリン、®リュープリン/®リュープロレリン、®レルミナ、 ®ミレーナなど
出血の程度や体調をみて、相談しながら一番良い薬剤を選択します。

・消退出血を促す治療
ホルモンの乱れで子宮内膜が剥がれ落ちない場合に使用します。

・抗生剤の投与(内服薬、注射薬、膣剤など)
炎症による出血の場合に使用します。

・ホルモン補充療法
更年期以降で女性ホルモンの分泌低下が出血の原因の場合に行います。

更年期障害?更年期の月経で悩んだら

40歳を過ぎてなんだか体調が不安定でつらいなと思ったら、それは更年期障害かもしれません。

イライラ、肩こり、疲れやすい、ホットフラッシュ、、、

これらは女性ホルモンの分泌が低下したことで起こります。

女性ホルモンの分泌が低下する40歳からは月経が軽くなっていくはずなのに、月経痛が急に強くなったり、びっくりするような量の出血になるときは、女性ホルモンが過剰に分泌するような乱れが起きているのかもしれません。どうぞ早めにご相談ください。

更年期の不正出血のQ&A

Q1.ディナゲストで不正出血が止まりません、どうしたらどうしたらいいですか?

A1.ディナゲストは、飲み始め6~12ヶ月は不正出血が起こる可能性があります。飲み忘れがないにもかかわらず1カ月近く不正出血が続いている時は、かかりつけの婦人科医にご相談ください。

Q2.閉経後の不正出血が鮮血でした、何が原因でしょうか?

A2.閉経から1年以内の場合、久しぶりの月経のこともあります。数年してからの場合、加齢による膣粘膜の変化で萎縮性膣炎を生じているのかもしれません。ただし閉経後の不正出血は婦人科ガン(子宮頚がん、子宮体がん)の可能性もあるため、量や色に関わらず、必ず婦人科を受診してください。

Q3.ストレスが原因で不正出血になることはありますか?

A3.あります。ストレスは脳への負担になり、自律神経の働きが悪くなってホルモン分泌が乱れてしまうからです。

Q4.ピルを1日飲み忘れたら出血するのはなぜですか?またその場合どうすればよいですか?

A4.飲み忘れると、ホルモンバランスが乱れてしまうために出血が起きます。飲み忘れに気づいた時点ですぐに1錠飲んでください。翌日まで忘れていた時にはその日の分だけ飲んでください。飲み忘れた分も合わせて2錠飲む必要はありません。2週間以上出血が続く場合には、婦人科にご相談ください。

Q5.力むと鮮血の不正出血。どんな原因が考えられますか?

A5.ひどい便秘などでお腹に強い力をかけた後で、骨盤内がうっ血しまうことで起こることがあります。また更年期の時期に力むと、子宮内膜の表面が剥がれてしまうことがあるので不正出血になることがあります。原因は色々考えられますが、鮮血の出血は、出血量としては「多い」と判断できますので、お早めに婦人科にご相談ください。

まとめ

女性は月経が若いころから毎月、しかも何十年とあるものですから「出血慣れ」してしまっていて、「ちょっとくらいの出血ならいいんじゃないの?お腹も痛くないし」と見過ごしてしまう人が結構いるのではないかと思っています。

更年期の不正出血はやっぱり子宮がん(頚がん、体がん)が怖いです。

働き盛りで子どもにまだ手がかかるから、とか、親の介護をしないといけないから、症状に気づいていながら放っておいたことで、がんが見つかった時にはかなり進行していたとなっては大変です。がんは早期発見早期治療が大原則!早く見つかれば手術だけで完治できます。

更年期特有の萎縮性膣炎による出血

更年期特有の萎縮性膣炎による出血は、薬物治療以外にレーザー治療(モナリザタッチ)など、治療の幅も広がってきています。

更年期の気になる出血がある方は、ぜひ早めにご相談いただきたいなと思います。

仲 栄美子

仲 栄美子(なか・えみこ)
たかき医院 院長/日本産婦人科学会 専門医


女性の健康と心に寄り添うヘルスケアアドバイザーとして、日々診療にあたっています。
医師としての知見に加え、ヨガやメディカルアロマ、精油の知識を活かし、ライフステージごとに変化する女性の体と心をトータルにサポートしています。

取得資格・活動

  • ヨガインストラクター RYT200(サントーシマ香 師事)
  • 産後ヨガインストラクター
  • チェアヨガインストラクター
  • 骨盤底筋ヨガインストラクター(高尾美穂 師事)
  • MAA認定メディカルアロマプラクティショナー
  • MAA認定キャリアオイルマスター
  • MAA認定ホルモンアドバイザー
  • yuica認定 日本産精油インタープリター

著書

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