
私たち産婦人科医だからこそ、毎日たくさん見ることができる体の場所があります。
それはデリケートゾーンです。
普通は自分のデリケートゾーン以外に他人のデリケートゾーンは見る機会は無いでしょう。自分のデリケートゾーンすら一度も生まれてから鏡で見たことが無い方が多いかもしれませんね。
実は、デリケートゾーンは年齢が結構見えてしまう部分なんです。
私たち女性は、顔のシミやたるみをとても気にしますよね。顔だけでなく手の甲や首などに見える部分にできるシミやたるみも気になるものです。そしてシミやたるみが見つかると「年取ったな~」と口にする人も多いのではないかと思います。
あるアンケート調査によると、女性3人のうち2人はデリケートゾーンの黒ずみが気になっているとのこと。気になり始める年齢は24.18歳で、しかも、気になっているものの情報収集だけで終わりにしてしまっている人が約80%なのだそうです。
見えるところは気にしていても、見えないところで年齢が出てしまう、デリケートゾーンのシミ(黒ずみ)やたるみの原因やご自宅でできるケアや病院でお手伝いできることなどを今回はお話していきたいと思います。
目次
デリケートゾーン(陰部)の黒ずみの主な原因は?

黒ずみの原因は次のことが考えられます。
1.摩擦による色素沈着
一番大きく関係があるのが摩擦による長年の皮膚への刺激です。摩擦の刺激が皮膚に加わると、皮膚が炎症を起こし角質層が厚くなることで黒ずんだ見た目になってしまいます。
また、摩擦の刺激で黒ずみの原因となるメラニンを産生するメラノサイトという細胞の働きが活発になってしまうのです。お顔のシミを作らないために、顔はゴシゴシ洗わない、シャワーなどの強い水流を直接顔に当てない、というのと同じ原理です。
デリケートゾーンを締め付けるような窮屈な下着の装着も摩擦の刺激が強くなってしまいますし、通気性の悪い下着やおりものシートなどをつけて汗でむれてかぶれてしまうと炎症が起きるので黒ずみの原因になりますので注意が必要です。
もちろん、かぶれてかゆい状態を長い間放っておいて搔き続ければ、その刺激でどんどん黒ずんでしまうことになります。
VIO脱毛後の黒ずみ
綺麗にVIO脱毛をしているのに、皮膚が黒ずんでしまっている若い人をよく見かけます。カミソリ・毛抜き・ワックス脱毛など、デリケートゾーンの自己処理は、皮膚を傷めて炎症を起こし黒ずみにつながる可能性があることを知って、気をつけてケアをしてほしいなと思います。
2.ホルモンバランスの影響
女性の一生で一番黒ずみを感じる時期は、妊娠中だと思います。
普段気にしていないようなところまで真っ黒になるので皆さん心配されますが、出産が終わると次第に元に戻っていきます。女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が増えるとメラニンを産生するメラノサイトが活発になるのです。
妊娠による黒ずみ
妊娠中は妊娠前に比べると、エストロゲンの分泌量が50~100倍になりますので、黒ずみが強くなるのは当然です。赤ちゃんや子どもの頃は乳首がピンクであったのに、大人になるにつれて乳首が黒くなってくるのもエストロゲンの影響です。
ですので、閉経するとエストロゲンの分泌が低下していくので、黒ずみは逆に落ち着いてきます。
更年期以降の黒ずみやたるみ
ただし更年期になるとエストロゲンの分泌の低下により、皮膚のコラーゲンや水分保持力が減るため、皮膚の弾力が失われて、たるみの変化が起こるようになります。大陰唇や小陰唇の皮膚がたるむと下着との摩擦が起こりやすくなり、炎症が起こりやすい状況が生まれて黒ずみにつながります。
3.乾燥やターンオーバーの乱れ
乾燥による炎症と黒ずみ
皮膚が乾燥すると皮膚のバリア機能が失われ、外部からの刺激に弱くなり、皮膚が傷み炎症が起きやすくなります。
皮膚が乾燥しやすいアトピー性皮膚炎の方、保湿に必要な栄養素の不足が考えられる極端なやせの方、エストロゲンの分泌低下で皮膚のコラーゲンが減り皮脂が出なくなる更年期世代の方、などはお顔だけでなくデリケートゾーンの栄養補給や保湿も日々頭に入れておいてくださいね。
皮膚のターンオーバーの乱れと黒ずみ
また、皮膚は常にターンオーバー(およそ28日間で新しい皮膚に生まれ変わること)を繰り返しています。たとえ黒ずみの原因であるメラニンが産生されても、きちんとターンオーバーが行われていれば、メラニンは古い皮膚と共に排出され、蓄積せずに済むのです。
ターンオーバーを乱す原因は睡眠不足、ストレス、そして加齢です。
睡眠不足やストレスは自律神経のバランスを乱し、皮膚への血行を阻害してターンオーバーが起こりにくくなるといわれています。更年期世代の人たちも自律神経が乱れやすいため、ターンオーバーが乱れる可能性があります。
そしてターンオーバーにかかる日数は、10代で約20日、20代で約28日、30代で40日以上、50代で50日以上といわれており、年齢という壁が黒ずみには大きく影響しているのが分かってもらえるのではないでしょうか。
4.体質や遺伝の影響
最近さまざまな遺伝子解析がなされていますが、紫外線を浴びたときに肌が赤くなりにくく黒くなる人、いわゆるメラニンの産生が活発な遺伝子を持つ人の研究などもされており、もともとの体質や遺伝が大きく、黒ずみの出来方にも関係があることが少しずつ分かってきています。
5.間違ったスキンケアが黒ずみを悪化させる
皮膚は弱酸性です。
アルカリ性の石鹸で洗いすぎると、皮膚の表面の皮脂が取れすぎてしまい、皮膚が傷みやすくなります。また熱すぎるお湯も必要以上に皮脂を溶かしてしまうので、入浴後の皮膚の乾燥感が強まります。
強すぎるピーリングをすると、皮膚がだんだん薄くなってしまい、皮膚が傷みやすくなります。どちらにしても皮膚のバリア機能を損ねてしまうことで、皮膚への刺激が炎症につながり黒ずみが悪化してしまう原因になります。
デリケートゾーン(陰部)の黒ずみを改善するセルフケア方法

皮膚が生まれ変わる28日間は結構長い期間になります。だからこそ、デリケートゾーンの黒ずみをできにくくするために、まずは普段の生活からできることも探るべきかなと思います。
1.摩擦を減らすライフスタイルの改善
・肌に優しい下着を選ぶ
化学繊維と呼ばれるナイロン、ポリエステル、レーヨンなどの素材は、吸湿性が低いため、汗が皮膚にそのまま残りそれが刺激になって炎症が起きやすくなります。摩擦という刺激に加えて汗による炎症の刺激が皮膚に長年加わると、黒ずみの原因となります。
それを避けるには、シルク・綿などの皮膚に低刺激の天然素材の下着を使用することをおすすめします。
・デリケートゾーンを優しく洗う
「デリケート」ゾーンという名前の通り、壊れものを扱うように優しく洗う方法を覚えてください。
膣の入り口周辺は皮膚というより粘膜ですから、より優しく洗う必要があります。
洗浄剤は皮膚と同じ弱酸性のものを使いましょう。
毎日お風呂に入っている人であれば、そんなに強い洗浄力を求めなくても大丈夫です。界面活性剤によっては皮脂を落としすぎてしまう可能性がありますし、合成着色料や香料は肌への刺激が強いといわれています。洗いながら保湿できるというものもあります。
個人個人の体質によって、良し悪しがありますので、使う私たち自身が洗浄剤に入っている成分を勉強して、きちんと吟味して使えるようになると良いですね。
洗浄剤は泡立てて、もしくは元々泡になって出てくるものを使用して、泡でもこもこと洗うだけで十分です。小陰唇と大陰唇のひだの隙間に恥垢といわれる日々の汚れがたまるので、それは泡を使って指で2~3回なぞるようにして洗ってください。
2.美白成分を含むスキンケアの活用
効果的な成分にはどんなものがあるのかを勉強しましょう。
・ハイドロキノン
医療機関で処方される美白成分です。
「肌の漂白剤」といわれるほど、メラニンの生成を抑えてシミや肝斑などでお悩みの方には強い味方です。
ただ、比較的皮膚刺激が強い成分のために、濃度が高いものを使用すると、赤くなったりかゆみが出たりとかえって皮膚の炎症トラブルの原因になるため、きちんと医療機関で相談した後に使用していただきたい成分になります。
・トラネキサム酸
抗炎症剤として元々使われている成分です。
炎症を抑えるため、シミの原因となるメラニンを作り出すメラノサイトの活動を抑えるために、シミができにくくなります。
・ビタミンC誘導体
もともとビタミンCは美容や健康に良い成分と言われています。
特に美容面では、老化の原因である過剰な活性酸素を除去、皮膚の弾力の元であるコラーゲンの産生を促す、そしてシミやそばかすの産生予防や、出来てしまったシミやそばかすの改善など、とても効果の高い成分です。
ただし、ビタミンCは皮膚に浸透しづらい、空気に触れると酸化しやすい、水に溶かすと効果が失われやすい、という欠点があるため、化粧品などに配合するのが難しい成分でしたが、その欠点を克服したものがビタミンC誘導体です。
皮膚の表面から浸透して、皮膚の内部でビタミンCに変わります。
3.市販の美白クリーム vs 医療用の美白クリーム
市販薬と医療用の薬剤(いわゆる処方薬)の一番の違いは、ズバリ成分の「濃度」だと思います。
医療用の薬剤は医師の処方や薬剤師の管理が必要な薬で、効果が強く、その反面副作用も強く出る可能性があるものです。
市販薬は誰でも手にできて、その代わりに副作用が出にくいように穏やかに効くものになっています。
4.食事・サプリメントで内側からもケア!
・メラニン生成を抑える栄養素
▶ビタミンC
ビタミンCといえばレモン!と思う方も多いかと思いますが、実はレモンと同じくらい、もしくはレモンよりもビタミンCが多く含まれる食品があります。
ビタミンCが多く含む食品
アセロラ、ピーマン、ブロッコリー、イチゴ、キウイ、ゴーヤ、ジャガイモ、柿、緑茶、などをお試しください。
▶L-システイン
メラニンの生成を抑えてシミやそばかすを防ぎ、肌のターンオーバーを促進することでくすみを改善します。さらに、抗酸化作用によって紫外線や老化によるダメージから肌を守るため、総合的に美肌づくりをサポートする栄養素です。
L-システインを多く含む食材
大豆、ごま、卵、ブロッコリー、ニンニク、など。
▶トラネキサム酸
メラニンの生成を引き起こす炎症や刺激を抑えることで、シミ・そばかす・肝斑の改善や予防に効果がある成分です。また、抗炎症作用もあり、肌荒れや赤みの軽減にも役立ちます。
つまり、トラネキサム酸は「炎症を抑えて、肌を内側から明るく整える」成分と言えます。
トラネキサム酸はサプリから摂取!
トラネキサム酸を食品から摂取することはできません。サプリメントなどをうまく利用してください。
・抗酸化作用のある食品を意識して摂る
お肌の老化を防ぐ「抗酸化」作用を持つ、食品を意識して摂るのはシミ予防になります。
ビタミンCのほかに、
▶ビタミンE
植物油(ひまわり油、ヤシ油、紅花油など)、種実類(ごま、アーモンド、ピーナッツなど)
▶ポリフェノール類
プルーン、ブドウ、ベリー類、カカオ、りんご、赤ワインなど
▶カロテノイド
にんじん、かぼちゃなど緑黄色野菜
がおすすめです。
5.生活スタイルの見直しも
睡眠不足、ストレス過多、喫煙、不摂生などは皮膚のターンオーバーを遅らせて、黒ずみ(色素沈着)を招きます。
どんな毎日を送っているのか、内側から輝いている自分があるからこそ黒ずみのない美しく輝く肌を手に入れられるのではないかと思います。

たかき医院の黒ずみケアについて
ここでたかき医院でお手伝いできるデリケートゾーン(陰部)の黒ずみケアをご紹介!
1.「高濃度ビタミンC」点滴
直接ビタミンCを体内に入れる「高濃度ビタミンC」点滴は皮膚に浸透しづらい、水に溶かすと効果が失われやすい、という欠点が無く、直接体内にビタミンCを入れることができます。
アンチエイジングには、1日あたり1000㎎のビタミンC摂取が勧められていますが、キウイフルーツを1個食べてもビタミンCは80㎎しか摂ることができません。たかき医院の高濃度ビタミンCは、12.5g~50gととても高濃度。美容からがん予防までできる優れものです。
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2.ハーブウォーター(下記オイルはラインナップの一部です)
アロマオイルを抽出する時に取れるハーブウォーターはアロマオイルより安価で手にしやすいです。たかき医院のハーブウォーターはハーブを育てる土壌からこだわっており、品質には自信があります。
ラベンダーウォーターはお肌の炎症を抑えて肌の再生を促し、カモマイルウォーターは慢性的なかゆみを抑えてくれます。ローズウォーターは美白の王様、オイルは高くて手が出せないという方にはオススメ、ローズゼラニウムウォーターは自律神経やホルモンバランスを整えます。
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3.天然100%オイル(下記オイルはラインナップの一部です)
カレンデュラオイルは抗炎症、抗酸化、保湿効果のある成分が含まれています。
アボガドオイルはビタミンA、C、E、Dのほか、葉酸、オレイン酸、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどが含まれ、保湿効果も高いです。
アプリコットオイルは保湿だけでなく皮膚を柔らかく保ち、皮膚の新陳代謝を高め、抗酸化、鎮掻痒作用もあり、イボ取りにも良いです。
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4.エビネセラム
産婦人科医の開発したデリケートゾーン用セラム。
幹細胞培養液が配合され、皮膚を若々しく再生します。
5.トラネキサム酸
当院では、トラネキサム酸の処方が可能です。
6.モナリザタッチ

顔のしみ、しわ、くすみ、たるみのための炭酸ガスレーザー治療をデリケートゾーンに応用した治療法です。美白レーザーではなく、肌そのものの再生力を引き出す治療です。
1回でも効果を感じる人もいますが、3〜5回の継続照射で黒ずみ改善の実感が高まるとされています。
モナリザタッチが黒ずみに効く理由
1.レーザーが肌の奥に届く
モナリザタッチのレーザーは、皮膚の奥にある「コラーゲンを作る部分(真皮層)」にまでやさしく届きます。
2.ターンオーバー(肌の生まれ変わり)を促進
レーザーの刺激で細胞が「もっと新しい肌を作ろう」と反応します。すると、古くて黒ずんだ角質が少しずつはがれていきます。
3.肌のハリと透明感が戻る
再生された新しい皮膚は、色も明るくなり、ハリもアップ。結果的に黒ずみが目立ちにくくなります。
施術をご検討の方へ
モナリザタッチは、黒ずんだ肌を「塗って隠す」タイプの美白ではなく、肌を“赤ちゃんの肌”のように生まれ変わらせていく治療なんです。
「新潟県初導入!たかき医院のモナリザタッチ」をご覧くださいね。ご興味のある方はぜひ、お声掛けくださいね!
デリケートゾーン(陰部)の黒ずみの治し方

医療的アプローチ
・保湿
まずはしっかり保湿をして、皮膚のバリア機能を上げて皮膚が受ける刺激が炎症につながらないようにケアしましょう。
病院では、皮膚をコーティングして外部からの刺激を受けにくくする白色ワセリン、角質の水分量を保持する尿素配合クリーム、すでに傷んでしまっている時には状態に合わせた抗生物質のクリームやステロイドの入ったクリームなどを処方できます。肌の状態を医師に診てもらって、良いものを選んでもらってくださいね。
・美白に良いもの
医療機関で処方されるものとして、メラニンの生成を抑えるハイドロキノンクリーム、メラニンを作るメラノサイトの働きを抑えるトラネキサム酸の内服薬、メラニンの生成を抑えるビタミンCの内服薬、などがあります。
長期の処方は自費になってしまうので、少しお金がかかることをご承知ください。
・VIO脱毛
陰毛があると、陰毛が下着の圧迫で皮膚を摩擦して刺激となり、黒ずみの原因となることがあります。
ですので、脱毛も黒ずみを作らないための予防法の一つにはなりますが、ご自分で行うかみそりやワックスなどの脱毛はかえって皮膚を傷めて黒ずみの原因になってしまう可能性があるので注意してください。
美容医療/婦人科美容の選択肢
これまでお話してきた黒ずみに対する医療的アプローチのほかに、次のような美容医療的施術があります。
・ピコレーザー
皮膚の中のメラニン色素のみを衝撃波を利用して砕き、シミを消していくレーザー治療です。
・モナリザタッチ/フラクショナルCO2レーザー
フラクショナルCO2レーザーは、お顔の皮膚のシミ、美白、毛穴、しわ、たるみ、などの改善に使われる治療法です。
炭酸ガスレーザーを照射し皮膚の自然治癒力を利用して、皮膚のコラーゲン生成を促進し肌の弾力を出すほか、皮膚のターンオーバーを正常化してメラニン色素が沈着しにくい状態にします。
「モナリザタッチ」は、顔用のフラクショナルCO2レーザーを膣外陰部用に応用したものです。たかき医院にもございますので、気になる方はぜひお声掛けください。
・ケミカルピーリング
薬剤を使用して皮膚の角質層をはがれやすくして古い角質を取り除き、皮膚のターンオーバーを整えていく治療法です。
・小陰唇縮小術
小陰唇が大きいと下着と擦れて黒ずんでしまうことがあります。そのため、擦れない程度に小陰唇を小さく整形する手術を、小陰唇縮小術といいます。
美容医療/婦人科美容の料金目安
▶ハイドロキノンクリーム
メラニン抑制・漂白【3~6ヶ月】5,000~10,000円
▶トラネキサム酸内服
色素沈着抑制【1~3ヶ月】3,000~8,000円
▶ピコレーザー
黒ずみの除去【3~5回】30,000~50,000円
▶モナリザタッチ/フラクショナルレーザー
肌のターンオーバー促進【3~5回】50,000~80,000円
▶ケミカルピーリング
角質除去・美白【5~10回】10,000~30,000円
▶小陰唇縮小術【片側・両側】
100,000~400,000円
※一つの目安としてご確認ください。
デリケートゾーン(陰部)の黒ずみ治療の注意点

陰部の黒ずみ治療は色々あります。
ただし、自己判断で行うとかえって逆効果になってしまうことがあります。自分に合った黒ずみ治療はどれなのか、きちんと医療機関で診察を受けて選ぶことが大事です。
また、黒ずみ治療はほとんどが自費治療になります。自分選択した治療を受ける場合、どのくらいの料金がかかるのか、きちんと治療前に確認することも大事です。
ハイドロキノンは注意!
ハイドロキノンはかなり皮膚に刺激の強い成分なので、人によっては使用することで赤みや発疹などの症状が出ることがあります。皮膚の状態や強さは一人ひとり異なるため、治療に適切な濃度が異なりますから、自己判断は危険です。
小陰唇縮小術は手術前にしっかり確認!
小陰唇縮小術は、小陰唇を小さくすれば良い、というものではありません。小陰唇は尿道口や膣の入り口を隠して外部からの刺激を受けにくくしたり、雑菌が付くことから守ってくれているので、小さくし過ぎると、頻尿や膀胱炎、膣の乾燥感や膣炎などの原因になります。
一度切除したものは戻すことはできないので、手術する前に、よく医師と相談をして手術を受けるようにしてください。
デリケートゾーン(陰部)の「たるみ」でもお悩みの方へ

・デリケートゾーン(陰部)の「黒ずみとたるみ」はなぜできる?
お顔の肌のシミとたるみのように陰部の黒ずみやたるみが気になる方は少なくありません。見えないところまで美しく、しかもいつまでも美しく、というのは女性の永遠のテーマなのかもしれませんね。
さて、もう一度振り返りますが、
陰部の黒ずみの原因は・・・
1.女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が多ければ黒ずみができやすい
2.皮膚への長年の刺激により、皮膚が慢性的に炎症を起こすことでメラニンを産生するメラノサイトの働きが活発になっている
3.加齢やストレスによる表皮のターンオーバーの乱れにより色素が沈着しやすくなっている
が主になります。
黒ずみと一緒に気になる「たるみ」の原因は、
1.年齢を重ねることで、皮膚のコラーゲンが減り弾力のある皮膚でなくなってしまうこと、大陰唇を支える筋力が落ちてしまうため
2.妊娠・出産によって、陰部の皮膚が大きく伸ばされたこと、骨盤底筋の筋力低下が起きて子宮や膣が下がってしまうため
3.急激な体重の増減で、皮膚のしわやたるみが生じるため
4.アトピー性皮膚炎や慢性的な外陰炎で長期にわたって陰部の皮膚を掻く刺激を加えたこと
が主になります。
ですので、黒ずみやたるみを作らないデリケートゾーンケアは、黒ずみケアとともに肌のハリを保つケアが重要になります。
例えば、ご自宅のケア以外に医療機関でできる「たるみ」ケア

※上記写真はエムセラです
できるケアとすれば、大陰唇のヒアルロン酸注入でふっくら感を取り戻す、という治療法です。
膣周りのボリューム回復になり、陰部のハリを出すことにつながります。また、高周波(RF)治療で肌の引き締めやサーマクール・ウルセラなどのリフトアップ治療もあります。
見える部分のケアだけでなく、陰部の皮膚を支える骨盤底筋の筋力を増強するためには、骨盤底筋に高密度焦点式電磁(ハイフェム®)をあてるエムセラ®も効果的です。当医院でも施術できますので、ご興味のある方は是非お声掛けください。
Q&A

Q1. デリケートゾーン(陰部)の黒ずみは自然に治りますか?
女性の陰部の黒ずみは女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量の影響が強いです。ですので、閉経するとしだいに黒ずみが薄くなっていくことが多いです。
長い期間陰部の皮膚に摩擦や刺激があったことによって生じた黒ずみは、自然には治っていきませんので、摩擦や刺激の原因が何かを探り、原因を取り除くことが必要です。
陰部のかゆみや乾燥感やひりひり感などの症状がすでに長く続いている場合には、早めに婦人科にご相談いただけたらと思います。
Q2. 黒ずみがひどい場合はどうすればいいですか?
陰部の黒ずみができる原因は、主に女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量、皮膚への長年の摩擦や刺激、加齢による皮膚の生まれ変わり(ターンオーバー)の乱れです。
お困りの方の置かれている状況によって黒ずみの原因は異なることと思います。お肌ではありますが、「陰部」の黒ずみケアに必要なアドバイスが必要な時には、是非デリケートゾーンの専門家である婦人科医にお声掛けください。
Q3. 妊娠・出産後の黒ずみは治りますか?
妊娠すると徐々に女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が増えていきます。出産直前になると、妊娠前の50~100倍になるといわれています。黒ずみはエストロゲンの分泌量に比例していますから、妊娠すると次第に全身の皮膚に色素沈着(黒ずみ)が強く出るようになります。出産後はおよそ1年かけて黒ずみは薄くなっていきます。
産後に早く黒ずみをなくしたいのであれば、黒ずみをなるべく作らないようにすることが大事です。そのために必要なケアは、「保湿」です。
出産の時に会陰の皮膚が良く伸び、会陰切開の傷の痛みを少なくするために、妊娠中から天然オイルを使った会陰マッサージを行うと、保湿にもなりますのでお勧めです。当医院にも会陰マッサージ用の天然オイルを販売しておりますので、お声掛けくださいね。
産後1年もかかるのはとても待てない!という人で、医療機関で陰部のレーザー治療や皮膚のピーリングなどを行うのもお勧めですが、産後1カ月健診で医師から治療の可否をしっかり相談してから行うようにしてください。
Q4.デリケートゾーン(陰部)の黒ずみを早く治す方法はありますか?
デリケートゾーンにピコレーザーを照射することでメラニンを破壊したり、フラクショナルCO2レーザーを照射することで皮膚のターンオーバーを正常化してメラニン色素を沈着しにくくする治療、ピーリングで古い角質をはがして皮膚のターンオーバーを促す治療などを医療機関で行うことができます。
「モナリザタッチ」は、顔用のフラクショナルCO2レーザーを膣外陰部用に応用したものです。たかき医院にもございますので、気になる方はぜひお声掛けください。
小陰唇の黒ずみを切除する小陰唇切除術という治療もありますが、切除が本当に必要なのか、切除するのであればどう切除をするのか、をきちんと婦人科医にご相談の上、行ってくださいね。
まとめ

さて、ご自分のデリケートゾーンを鏡で見てみたくなりましたか?見てみたくなった人も、見たくならなかった人も、是非一度鏡を手にしてみてください!
でもひととは比べられませんから、鏡を手にした後に「私のデリケートゾーン年齢ってどうなのだろう?」と思った方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。
もともとデリケートゾーンの黒ずみやたるみが気になる方も、ご相談お待ちしています!