
周産期メンタルヘルスについて
実は最近、メンタルヘルスについて改めて勉強を始めました。
しかも周産期のメンタルヘルスです。
周産期というのはざっくりいえば出産前後の期間で、お固く言えば疾病及び関連保健問題の国際統計分類「ICD-10」(国際疾病分類10版)の定義で、妊娠22週から出生後7日未満にあたる期間です。
まああまり細かくこだわらず、妊娠が分かったときから産後まで、と思ってこの先を読んでください。
目次
たかき医院での産後ケアの取り組み

今、たかき医院では医院のある十日町市を含め周辺の8市町から業務委託を受けて「産後ケア」を行っています。
業務委託を受けている市町の方が利用すると、利用者は補助金がおりて安価で利用できるという仕組みです。
産後ケアの対象者と利用目的
対象は産後2ヶ月までのお母さんと生後2カ月までのお子さん。
疲労を感じたお母さんが休養をとるため、退院して自宅に帰った後に育児手技に不安を感じたから、などで赤ちゃんを連れてお母さんがご利用されることが多いです。
多様な利用ニーズ
時に家族が全員親戚の結婚式に出かけるので一人だと心配なので病院に滞在したい、法事があって家の中がバタバタするので赤ちゃんだけ預かって欲しい、など、さまざまなニーズにもお答えしながらやっております。
ただし、市町によっては産後ケアの利用条件がかなり厳しいところもあるため、今お話したような理由での利用が必ずできるわけではありません。
産後ケアを提案するケース
中には産後数日を医院で過ごしている様子を見て、こちらから基本の産後入院の日数で退院せず、そのまま産後ケアを利用してはどうかとお勧めすることもあります。
声をかけるお母さんのほとんどは、無事出産して育児を始めてみたけれど、思ったようにいかずにメンタルが落ちてしまっている状況が顕著な場合です。
産後の育児で直面しやすい現実

赤ちゃんのお世話は、以下のように案外やってみると難しいと感じる場面があります。
授乳・赤ちゃんの個性による課題
・赤ちゃん自体も一人ひとり個性がある
・母乳は赤ちゃんが生まれた日からじゃぶじゃぶ出るわけではない
・お母さんの乳首は100人いれば100人違う
・お母さんも赤ちゃんも授乳は初めてで、最初から息が合うわけではない
休養が取りにくい生活リズム
赤ちゃんによっては昼より夜の方が元気、授乳しても1~2時間で起きて泣く、などの理由でお母さんが十分に休養できないこともあります。
すると「思ってたのと違う!!」
という気持ちが起こり、
「どうしてお世話がうまくいかないの?」に変わり、
さらに「私だけできないのでは?私はダメな母親だ」
と自己否定が強まり、
産後うつの原因になることがあります。
妊娠中からの観察とサポート

突然産後にメンタルが落ちて、このお母さんどうしよう、と私たち周産期に関わるスタッフが慌てるわけではありません。
妊婦健診の期間に「この妊婦さんは産後の赤ちゃんのお世話に苦労しそうだな」と感じる様子があれば、特に産後の様子を注意深く観察したりケアしたりしています。
これは長年妊産婦さん達を見てきて経験的に分かっていたことですが、今回周産期メンタルヘルスの勉強を始めて、その経験が体系立てられる感覚を得ています。
産後うつは妊娠中から始まっていることも
産後うつは多くは妊娠中から発症している、という新たな学びがありました。
これを踏まえて、さらに産後ケアの充実に向けて大きな一歩を歩み始めています。
たかき医院の産後ケア

「私だけ育児がうまくいかない…」
そう感じたら、産後ケアのサインです。
夜泣きで眠れない、授乳がうまくいかない、誰にも頼れない…。
そんな時は、十日町市をはじめ周辺8市町の補助制度を使って、安心して休める時間を確保しませんか?
たかき医院の産後ケアは…
・助産師・看護師が24時間サポート
・授乳や沐浴の練習もできる
・お母さんが休んでいる間は赤ちゃんをお預かり
・市町によっては補助制度で安価に利用可能
「まずは相談だけ」でも大丈夫です!お気軽にご相談を!!