
1950年、日本人女性の平均寿命は60.885歳でした。
そして75年後の2025年、日本人女性の平均寿命は87.13歳。
世界の国々と比較したとき、
この日本人の女性の平均寿命は、実は40年連続で世界一になっています。
現在の日本人女性の平均閉経年齢は50歳前後。
早い人で40歳前半、遅い人でも50歳後半には月経は終わりを迎えます。
閉経を迎えた女性たちの第一声は「月経が終わってなんて楽ちんなんだろう!!」です。
早い人だと小学校3年生頃に初経を迎え、そこから約50年、回数にすれば約750回女性は一生のうちに月経を経験するといわれています。
月経の量が多くて夜おちおちゆっくり休めなかったり、月経痛が毎月ひどくて学校や仕事を休まざるを得なかったり、月経中だけでなく月経前の体調や精神的な不調に悩まされたり、排卵時期に不調があったりと、月経のある女性は悩みが尽きず、しんどい思いをしている人が多いです。
それがついに終わりを迎え、月経という鎖から解き放たれる、、、
まさに閉経は女性が新たに輝く人生の始まりの扉です。
しかしながら、閉経を迎えることで迎える体調の変化が、予想を超えて輝く人生に影を落とすことになることもあります。
今回は、閉経とともに感じ始めるデリケートゾーンの違和感に焦点を当てて、お話をしていきます。
目次
閉経とは?平均年齢と起こる体の変化

閉経とは?
閉経とは、卵巣の機能が徐々に低下し、ついには月経が永久に停止することをいいます。
月経が1年以上止まっていることを確認してから、1年前を振り返って閉経と判断します。
閉経の平均年齢は50歳前後ですが、個人差が大きく早い人で40歳前半、遅い人で50歳後半です。
「子宮は歳をとらないけど、卵巣は歳をとるんだよ」
これは私が不妊治療に通っていた時、主治医の先生に言われた言葉です。
原始卵胞について
「卵巣が歳をとる」ということと「卵巣の機能が徐々に低下する」というのは同じことを指しています。
女性という性別が決まった時点で赤ちゃんは、お母さんのお腹にいる胎生期のうちに「原始卵胞」という卵子のもとを一生分作り、卵巣にストックします。
つまり卵巣の中の卵子の数は生まれたときから決まっているのです。原始卵胞は、妊娠20週頃に最も多くなると言われ、その数は700万個ほどにもなります。
しかし、その後は大きく減り始め、生まれる頃には4分の1の200万個ほどになります。

生まれた後の卵子は、初潮が来るまで原始卵胞の中に包まれて眠っていますが、眠っている間も自然に消滅し続け、初潮を迎える思春期の頃には20〜30万個にまで減少します。
その後も、毎日約20〜30個が自然に消えていくほか、生理の度に約1000個の卵子が減っていきます。
その結果、初潮からすでに300回近く生理を繰り返している35歳頃には2〜3万個、つまり生まれた時の1〜2%にまで減少してしまうのです。
卵巣機能の低下と閉経
年齢を重ね卵巣の中にストックされていた原始卵胞が減っていくことがすなわち「卵巣の機能の低下」になるわけです。
卵巣の中で、原始卵胞から排卵できるようになる卵胞へ成熟していく過程で、卵胞から女性ホルモンであるエストロゲンが分泌されます。
日々原始卵胞が減ることでエストロゲンの分泌も低下し、更年期を迎え、そして閉経に至ります。
早期閉経も!
ただし、これまでのお話は一般的な話になります。
生まれたときにストックした原始卵胞の数が実際どのくらいなのか、自分でも分からないのが事実です。ストックしていた数が予想しているよりずっと少ない可能性もあり、40歳前に閉経してしまう「早発閉経」になる女性もいます。
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下し閉経を迎えると、今までに感じたことのないからだの症状や精神的症状などがみられるようになります。
閉経後のデリケートゾーンの違和感
今回のお話のデリケートゾーンの違和感が出始める方ももちろんいます。
閉経後のからだや心の変化は多彩で、ひとによって感じる症状が異なるばかりか程度も異なります。
女性の多い職場や女性同士のお友達の間で、これらの変化の話題で盛り上がるのは普通になってきたように思いますが、それでもなかなかデリケートゾーンの変化の話題は口に出しにくいようです。
話題に出ない分、「私だけ?」と不安になる方もいるのではないかと思います。
でも大丈夫!デリケートゾーンのお悩みは、あなただけではありません!
いつでも産婦人科医にご相談ください!!

今回は私の著書「結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること」(ダイヤモンド社)をご紹介いたします。

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閉経後によくあるデリケートゾーンの症状

閉経後によくあるデリケートゾーンの変化についてお話していきます。
1.膣の乾燥・かゆみ・ヒリヒリ感
エストロゲンの分泌が低下すると、膣内への血流が減り、膣分泌物(おりもの)が出にくくなるため、膣の乾燥感を感じます。
また、膣粘膜の水分を維持するコラーゲン量が減るため、実際に膣粘膜自体も薄くなり乾燥します。
粘膜が乾燥すると、外部からの刺激を受けやすく膣粘膜がいたみやすくなり、かゆみやズキズキとした痛みヒリヒリとした痛みを感じることにつながります。
2.性交痛や出血
膣の中や膣の入り口の粘膜が乾燥し、外部からの刺激を受けやすい状態になると、性行為によるペニスなどの摩擦で性交痛や出血などの症状が出やすくなります。
ひとによっては粘膜の乾燥と共に、粘膜自体が固く萎縮してしまうため、今まで可能だったパートナーのペニスの挿入自体が難しくなることもあります。
3.おりものの変化(量・色・におい)
エストロゲンの分泌が低下すると通常は弱酸性の膣内のpHバランスが乱れるため、膣の中を清浄に保つ常在菌である乳酸菌が生育しにくくなることで、外部からの雑菌が入りやすくなり、おりものに変化を及ぼします。
雑菌が繁殖した状態になると、閉経に向けて少なくなってきていたおりものの量が急に増える、白色や透明だった黄色や茶色などの汚い色のおりものが出るようになる、おりものだけでなく陰部のにおいが急に気になる、などの症状につながります。
4.尿漏れ・膀胱炎を繰り返す
エストロゲンの分泌が低下すると、性器の症状だけでなく尿漏れや頻尿、膀胱炎を繰り返すなどの泌尿器の症状も出てくるようになります。これをGSM(閉経後尿路性器症候群)といいます。
エストロゲンは、筋肉を作り維持するために大事なホルモンです。40歳を過ぎると年齢的に筋力が衰えてくるばかりでなく、女性ホルモンの分泌が低下しさらに筋力が減ります。
骨盤内の臓器を支える筋肉も減っていき、閉経後に正常な位置で骨盤内の臓器を支えることができなくなることで尿漏れや頻尿、尿道口の粘膜が弱って雑菌が繁殖しやすくなることも加わって膀胱炎を繰り返す、などの症状を起こしやすくなってしまいます。
閉経後のおりもの|色・性状で考えられる原因

1.茶色・薄茶色のおりもの
閉経してから年数が経てばたつほど、膣粘膜の乾燥は進むため、炎症が起こりやすくなり、出血するようになります。
萎縮性膣炎
これは「萎縮性膣炎」という状態で、主に60代後半からの症状として茶色の出血があります。
粘膜からの出血自体が少量のため、下着につく出血も茶色で少量、放っておくと数か月に1回繰り返すことが多いです。
2.ピンク色・血が混じるおりもの
閉経後に膣の粘膜の乾燥が進んだ状態で性行為を行うと、粘膜に傷がつくことによって出血をすることがあります。量が多めの場合には比較的鮮やかな色合いの血液(ピンクや赤色)が出ることもあります。
1、2のどちらも閉経後の出血は年齢的なエストロゲンの分泌低下によって起こるものですが、時に子宮や卵巣に関係するがんなどの症状のこともあります。
閉経後の出血は要注意!
「閉経後の出血は異常」という感覚を常に持って、出血の症状が続くときには必ず婦人科を受診して相談しましょう。
3.黄色・黄緑のおりもの
エストロゲンの分泌が低下すると通常は弱酸性の膣内のpHバランスが乱れるため、膣の中を清浄に保つ乳酸菌が生育しにくくなることで、外部からの雑菌が入りやすくなり、おりものに変化を及ぼします。
大腸菌やB群溶血性連鎖球菌など陰部や肛門周りの皮膚にもともと多く見られる毒性の強くない菌でも、膣の中で菌が増える「細菌性膣炎」になることによって、それまで白色か透明もしくはおりものは出ない状態から、急に黄色や黄緑色のおりものが出るようになることがあります。
炎症が強まると膿のようなおりものが出ることもあり、これを黄色いおりものと表現する方も多いです。
子宮留膿腫
特に閉経してから十年以上の年月が経つと、子宮口が閉鎖してしまうため膣から子宮の中に入った細菌により子宮の中に膿がたまる「子宮留膿腫」を起こし、ちびちびと膿が排泄されるために黄色いおりものが出ると表現する方もいます。
4.白い塊のおりもの
閉経が近づく更年期の頃から女性の訴えとして多いのが「疲れやすい、疲れが取れにくい」です。
この体力や免疫力が落ちてきている年齢に加えて、外部からの雑菌が入りやすく増えやすい状態が重なると起きてくるのが「カンジダ膣外陰炎」です。
カンジダ膣外陰炎
免疫力をさらに落とす原因として、風邪を引いた、仕事で無理をした、睡眠不足が続いている、ストレスが多かった、などによりカンジダ菌が繁殖して、急におりものが増える、水っぽいサラッとしたおりものが出る、白くてぼそぼそしたような帯下が出る、その上陰部にヒリヒリ感や強い持続的なかゆみが出た場合には「カンジダ膣外陰炎」を強く疑います。
5.水っぽい・大量のおりもの
4でお話したカンジダ膣外陰炎でも水っぽい大量のおりものが出ることがありますが、カンジダ膣外陰炎ではおりものの症状のほかに主に陰部のヒリヒリ感や強く持続するかゆみが出ることがあります。
では、その他に水っぽい大量のおりものといったときには、一つに炎症が子宮頸管や子宮内膜に及んでしまった子宮頸管炎や子宮内膜炎が考えられます。この場合、薄い出血や軽い腹痛なども伴うことが多いです。
子宮頸がん・卵管がん・卵巣がん
そのほか、子宮頸がん・卵管がん・卵巣がんなどでも水っぽい大量のおりものが出ることがあります。いずれにしても早めに婦人科を受診することをおすすめします。
6.臭いのあるおりもの
閉経後は外部からの菌が増えやすい状況であったり、膣粘膜や陰部の皮膚の自浄作用が落ちることで「加齢臭」のようなにおいがすると表現する方がいます。
加齢臭のような臭いはご本人だけが気になる程度のものが多いですが、②でお話した菌によるおりものの変化の中で、生臭いにおいは他人でも分かるような臭いを生じるものもあります。
性感染症や子宮頸がん・子宮体がんに注意
とくに性感染症であるトリコモナス膣炎の場合は、非常に強い生臭いにおいを生じます。
時に子宮頸がんや子宮体がんでも肉や魚が腐敗したような臭いのあるおりものを生じることがあります。加齢臭かなと思ってももしかしたら怖い病気のこともあります。
気になるにおいがある時にはお気軽に婦人科にご相談いただけるとありがたいです。
閉経後の違和感の主な原因

閉経をするとどうしてデリケートゾーンに違和感を感じるようになる原因は次の通りです。
1.女性ホルモン低下による膣萎縮

思春期から性成熟期にかけて分泌のピークを迎える女性ホルモンのエストロゲンは、35歳を過ぎると分泌が低下し始め、膣粘膜や外陰部の皮膚の水分を保つコラーゲンの量が減り、粘膜や皮膚の厚さが薄くなる「萎縮性膣炎」の状態を起こします。
膣粘膜や外陰部の皮膚が薄くなると、ちょっとした外部からの刺激で粘膜や皮膚が傷つくようになるため、デリケートゾーンの違和感につながります。
状況が悪化すると、性行為での摩擦刺激で痛みや出血が起きるだけでなく、下着が当たるだけでもヒリヒリ感や痛みを感じるようになります。
2.膣内環境の変化
エストロゲンの分泌が低下すると、膣粘膜や皮膚が外部からの刺激を受けやすくなるバリア機能が低下するとともに膣内のpHバランスが変化することが起こるため、膣内を清浄に保つ常在菌が少なくなり雑菌が繁殖しやすくなります。
雑菌が繁殖すると、膣粘膜に炎症が起こり、黄色や茶色のおりものが出る、においを生じるなどが起こります。状況が悪化すると、外陰部の皮膚に炎症がおよび、ヒリヒリ感やかゆみが出るようになります。
3.子宮頸部異常
良性の病気ではありますが子宮頸部に頸管ポリープができる、悪性の病気では子宮頸がんができている、などになると、病変からの出血や帯下の増量などが生じるため、デリケートゾーンが常に湿った状態となり、かぶれやすくなることがあります。
4.その他(ストレス・生活習慣)
生活習慣やストレスでもデリケートゾーンの違和感が強くなってしまうこともあります。
もともと肌が敏感な上に閉経をして外陰部の皮膚が薄くなると、尿取りパッドの使用で蒸れて違和感が強まる、下着の材質を良く吟味しないとこすれてさらに違和感が強まる原因になります。
皮膚が乾燥すると、皮膚の表面のバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなります。
デリケートゾーンを洗いすぎているような人、熱いお湯のお風呂が好きな人は、さらにお肌が乾燥して違和感が強まるので注意が必要です。
下着やズボンなど体の締め付けが強い物を身につけていたり、硬い椅子や自転車のサドルなどに同じ姿勢でずっと座っていると、陰部に行く神経を過剰に刺激したり圧迫したりすることでツーンとした痛みを感じることにつながる場合があります。
トイレで用を足した後にゴシゴシ拭くのは絶対にやめましょう。
たとえ柔らかいトイレットペーパーでも、何度も何度も陰部を拭くと、皮膚が傷んで陰部の痛みの原因になります。
デリケートゾーンのケアのポイント
デリケートゾーンの皮膚や粘膜を健康的に維持するためにも、良質のたんぱく質、亜鉛などのミネラル、ビタミンB・C・A・E、必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸)をバランスよくとること、水分量を維持するにはこまめに水分を取ることも大切です。
睡眠不足は肌の老化が通常より早く進んでしまう可能性や、コラーゲンやヒアルロン酸が減るために肌が乾燥したり、抗ストレスホルモンの分泌量が乱れて肌のバリア機能が落ちて肌荒れが起こりやすくなります。
疲労や不規則な生活習慣などのストレスは免疫力の低下を生じ、細菌や真菌の増殖を促進し、デリケートゾーンのトラブルを引き起こす要因となりますので気をつけましょう。
番外編「帯状疱疹」について
デリケートゾーンの違和感が続くとき、時に「帯状疱疹」のことがあります。
ヒリヒリ感、チクチク神経が痛む感じ、それに伴って水疱が出来てくる、などの時は早急に婦人科を受診して相談をしてください。
治療開始までの時間が長引くほど、帯状疱疹後の神経痛につながる可能性が高まります。
放置してはいけないサインと受診目安

見つけたら産婦人科を受診して欲しい症状についてお話します。
1.おりものに血が混じる・鮮血が出る
「閉経後に出血するのは異常」何度も言いますが、この感覚は忘れないようにしてください。
おりものに血が混じる場合、1回で終わって少量だった、ということなら少し様子を見ても良いかもしれません。鮮血が出る時には、今まさにデリケートゾーンのどこかが傷ついて出血している可能性があります。
出血に伴って腹痛を感じる時には1回で終わって少量だったとしても、一度婦人科を受診して相談してみてください。
2.出血やおりものが1週間以上続く
最後の月経から1年経っていない、もしくは閉経してまだ間もない、という場合にはごく久しぶりに来た月経の出血の可能性があります。
出血ないしはそれまでに出たことのないような黄色や茶色などの色味の強いおりものが1週間以上続く場合は、おおよそは「萎縮性膣炎」といって女性ホルモンの分泌が閉経で低下したことによって膣内の粘膜が傷みやすくなることでの出血です。
しかし、中には子宮がんや卵巣がんなどの悪性の腫瘍があることによって出血やおりものが続くということもあります。
1週間以上症状が続く、または数日で終わるけれど何度も繰り返す、という時にはやはり婦人科を受診して相談をすることをおすすめします。
3.臭いやかゆみを繰り返す
閉経して女性ホルモンの分泌が低下すると膣内を清浄に保つ働きが弱まるため、外部からの雑菌が膣内に入り込み繁殖するようになります。
そのためにおりもののにおいが気になる、普段と違うおりものが出る、大量に出る、などが繰り返し起こる可能性があります。
おりものが出ることによって常にデリケートゾーンが濡れているためにかぶれてかゆみが出ることもありますし、菌の種類によってはかゆみが強く出て、きちんと婦人科で検査や治療をしないと症状が無くならないこともあります。
肉や魚が腐ったような強いにおいのおりものが続いて出る時には、トリコモナス膣炎という性感染症の場合や、子宮がんや卵巣がんといったがんでも進行しているがんがある場合がありますので、早めに婦人科を受診して相談してください。
婦人科で受けられる検査

今までお話したような症状があったときに婦人科を受診すると、次のような診察や検査を行います。
・内診
内診台でデリケートゾーンの外見上の病変が無いかを目で見て確認した後、クスコ鏡という器械で膣の中の病変を確認します。
・経腟及び経腹超音波
膣の中に細い超音波の器械を挿入して子宮や卵巣などの臓器に病変がないかどうかを確認します。
膣の中に挿入した超音波だけでは確認しきれない病変の場合はお腹の上から超音波を当てて確認します。
・細胞診
子宮頸がんや子宮体がんの有無を調べる検査です。
主にブラシのようなもので子宮頸部や体部をこすって細胞を取り、検査に出します。
・膣分泌物培養検査
症状によっては膣内の環境菌検査を行うことができます。
綿棒でおりものないしは膣壁を軽くぬぐう検査で痛みはありません。
自分でできるケアと生活習慣

1.デリケートゾーンの保湿ケア
なんといってもお顔のスキンケアと一緒でデリケートゾーンも毎日スキンケアが必要です。
お顔はきれいにしていらっしゃるのにデリケートゾーンの皮膚はしわしわで年齢以上の見た目になっている方にお会いすることがあります。
デリケートゾーンもスキンケアをしていかなければ、同じ皮膚なのですからカサカサに乾燥して違和感や痛みやかゆみの原因になります。
今はフェムテック(female technologyの略)といってデリケートゾーンの保湿のための製品が多く販売されています。
当院のデリケートゾーンのケア商品
たかき医院でも、産婦人科医監修の商品で、プラセンタや幹細胞培養液などの入ったジェルやセラム、入浴時の洗浄・トイレ後のふき取り用のムース、体質に合わせて選べる100%天然成分のオイル各種(デリケートゾーンの皮膚や粘膜を健康的に維持するためのビタミンC・A・Eを多く含んだアボガドオイルなど)を取り扱っておりますので、気になる方はいつでもお声掛けください。
2.通気性の良い下着・清潔習慣
肌に優しく汗の吸収も良く通気性の良い、自然の繊維(綿、絹など)で作られた下着を選ぶこと、デリケートゾーンの刺激や摩擦の増えるきつく締め付ける下着やズボンは選ばないことをおすすめします。
また、デリケートゾーンが不潔な状態だと、膣炎や外陰炎が起こりやすくなり、陰部の違和感の原因となります。
汚れたおりものシート、生理用ナプキン、尿取りパッド、下着などはこまめに新しいものに変えることをおすすめします。
出血や尿で明らかに汚れていないように見えても、汗も汚れの原因になりますので、3~4時間に1回は替えることをおすすめします。
3.食生活・運動・睡眠の見直し
皮膚は体重の約16%を占める人体最大の臓器で、その表面積は畳1枚分です。
その人体最大の臓器を、また粘膜を健康的に維持するためには、食事が基本になります。
デリケートゾーンの皮膚や粘膜を健康的に維持するためにも、良質のたんぱく質、亜鉛などのミネラル、ビタミンB・C・A・E、必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸)をバランスよくとることがおすすめです。
また、保湿をしたいならこまめに水分を取って体の中から保湿することも忘れずに。
睡眠不足は肌の老化が通常より早く進んでしまう可能性や、コラーゲンやヒアルロン酸が減るために肌が乾燥したり、抗ストレスホルモンの分泌量が乱れて肌のバリア機能が落ちて肌荒れが起こりやすくなります。
しっかり睡眠をとってデリケートゾーンの美肌を目指しましょう!
疲労や不規則な生活習慣などのストレスは免疫力の低下を生じ、細菌や真菌の増殖を促進し、デリケートゾーンのトラブルを引き起こす要因となりますので、可能な範囲でしっかりと気をつけていきましょう。
4.漢方やサプリの活用
デリケートゾーンの違和感も漢方薬で何とかしたいという方もいらっしゃると思います。
デリケートゾーンの皮膚や粘膜の乾燥を改善する漢方薬は様々あり、更年期症状の緩和によく使われる漢方薬(当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遙散など)がそのままデリケートゾーンの違和感の改善につながるという方もいます。
また、膣の乾燥という症状に焦点を当てて清心連子飲や竜胆瀉肝湯などを処方することもあります。
膣の乾燥以外でお困りの症状と合わせて相談していただき、良いものに出会えるといいなと思っています。
医療機関での治療法

1.薬物療法(抗菌薬・抗真菌薬・ホルモン補充療法)
デリケートゾーンの違和感の原因が何であるかによって、薬物療法の方向性が変わります。
膣内の常在菌の減少により本来膣内に存在しない菌が違和感の原因になっている「細菌性膣炎」「細菌性膣症」などであれば、抗菌剤を膣内に挿入する治療法があります。
クラミジア感染症やトリコモナス膣炎のような性感染症の場合には内服薬の投与を必要とします。また、カンジダ膣外陰炎の場合は、抗真菌剤の内服・膣剤挿入・軟膏塗布などが必要です。
女性ホルモンの分泌低下に伴う「萎縮性膣炎」の場合には、少なくなった女性ホルモンを補充するホルモン補充療法がありますが、デリケートゾーンの違和感以外に全身の症状でお困りのようなときには全身投与のタイプを、そして膣内や外陰部の症状のみの場合には膣剤投与の局所治療タイプが選択できます。
女性ホルモン関連疾患(乳がん、子宮体がんなど)をお持ちの方は、全身投与のホルモン補充療法は病状を悪化させる可能性があるため選択することはできません。
2.処置・手術が必要なケース
違和感が目に見える病気の場合、たとえば子宮頸管ポリープは外来の内診台で診察した際に局所麻酔も必要なく摘出することができます。
ほとんど出血も痛みもありません。
子宮頸がんや子宮体がんなどの悪性腫瘍は進行度によって治療法が大きく変わります。
子宮頸がんは、頸部のごく表面の細胞にだけ悪性細胞を認める上皮内癌という状態であれば、円錐切除術という悪い病変部分だけ削る治療で終えることができますし、子宮体がんも早期に見つかれば、子宮のみを摘出する手術で治療を終えることができます。
がんはいずれも早期発見・早期治療が一番体に負担がかかりません。
異常を感じたら早く産婦人科を受診してください。
あと、症状は無くても定期的な検診を忘れずに!
子宮の中に膿が溜まってしまう子宮留膿腫は、外来の内診台上で子宮内を洗浄することが治療になります。痛みの少ない細いチューブを子宮内に挿入して膿を排除しつつ生理食塩水で洗浄する方法です。
場合によっては抗生物質の投与も併用することがあります。
【最新治療】モナリザタッチ

モナリザタッチというCO2レーザーを照射することによって、膣粘膜や外陰部・会陰部の皮膚の再生を促す治療法です。
レーザーを照射することで軽いやけどの状態をあえて作り、自然治癒力を利用して、加齢によって少なくなってしまった粘膜や皮膚の中のコラーゲンを産生させます。
デリケートゾーンの粘膜や皮膚の 乾燥感、かゆみ、ヒリヒリ感、性交痛、閉経後から気になるおりもの、尿漏れや頻尿などの改善が期待できる治療法です。
ホルモン補充療法が使えない方も選択肢の一つ
ホルモン補充療法が使えない方も選択肢の一つとしてあげられます。
ただし、現在はまだ自費診療のため、日本国内ではおよそ100の医療機関という限られた病院でしか治療を受けることができません。
たかき医院で受けることができますので、ご興味のある方はお声掛けください。
よくある質問(FAQ)

Q:閉経後もおりものは出るの?
おりものは女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量に合わせて出るものです。
思春期になるとおりものは増え、30代後半になると減少し、閉経すればおりものは出なくなります。
ところが閉経してから数年たってから黄色や茶色のおりものが出ることがあります。
エストロゲンの分泌が低下すると通常は弱酸性の膣内のpHバランスが乱れるため、膣の中を清浄に保つ常在菌である乳酸菌が生育しにくくなることで、外部からの雑菌が入りやすくなり、おりものに変化を及ぼします。「細菌性膣炎」という状態です。
また、閉経後はエストロゲンの分泌低下により、膣粘膜や外陰部の皮膚の水分を保つコラーゲンの量が減り、粘膜や皮膚の厚さが薄くなる「萎縮性膣炎」の状態となります。
膣粘膜や外陰部の皮膚が薄くなると、ちょっとした外部からの刺激で粘膜や皮膚が傷ついたり炎症が起きやすくなるため、おりものが出る原因になります。
Q:茶色や血混じりのおりものは病気?
閉経後の茶色や血混じりのおりものは、エストロゲンの分泌の低下により膣の中に外部からの雑菌が入りやすくなる「細菌性膣炎」や膣粘膜や外陰部の皮膚が薄くなって粘膜や皮膚が傷ついたり炎症が起きやすくなるため、おりものの色の変化や血混じりのおりものが出ることがあります。
また、子宮がんや卵巣がんなどの婦人科系の悪性腫瘍でも症状の一つとして出血があるため、おりものが茶色や血混じりになることがあります。
いずれにしても「閉経後の出血は異常」という言葉を必ず頭に入れておいていただき、気になる症状の時は婦人科を受診して、早めにご相談ください。
Q:臭いが強いときは市販薬で治る?
閉経して女性ホルモンの分泌が低下すると膣内を清浄に保つ働きが弱まるため、外部からの雑菌が膣内に入り込み繁殖するようになります。そのためにおりもののにおいが気になる、という症状が起こる可能性があります。
ご本人にしか分からない程度の加齢臭のような臭いがする、という方もいます。
また、肉や魚が腐ったような強いにおいのおりものが続いて出る時には、トリコモナス膣炎という性感染症の場合や子宮がんや卵巣がんといったがんでもにおいの強いおりものが出る場合があります。
デリケートゾーンの清潔を保つこと(汚れたものは早めに替える、デリケートゾーン用の洗浄剤を使用する、など)を行ってもにおいが消えない時には、ぜひ婦人科を受診してご相談を。
ただし、膣内を洗浄しすぎるビデや外陰部をゴシゴシ洗うようなことはかえって症状を悪化させる可能性があるので注意してください。
Q:モナリザタッチは誰でも受けられる?
モナリザタッチが受けられない方は、次の通りです。
・現在、性感染症を罹患している方(カンジダ症、クラミジア、性器ヘルペス、淋病など)
・現在、外陰部皮膚炎を罹患している方(乾癬、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬など)
・腟外陰部に過度な炎症(腟炎等)、粘膜・皮膚にトラブルのある方、またはその疑いのある方、皮膚の創傷治癒過程に問題のある方
・腟・外陰部または子宮頸部に新生腫瘍のある方、疑いのある方(扁平上皮過形成、HPV、線維腫、VIN、CIN等)
・子宮脱の方(ICS POP-Q Stage ≧Ⅱ)
・妊娠または妊娠の可能性がある方、授乳中の方
・生理期間中の場合
・TVM(経腟メッシュ)手術後のびらん副作用のある方
詳しくはモナリザタッチの治療を行っている医療機関に直接ご相談ください。
たかき医院でもいつでもご相談をお待ちしております!
まとめ|「閉経だから仕方ない」と思わず、まずは受診を

外来でご相談を受ける時によく耳にすることは、
「こんなにデリケートゾーンに違和感(痛みやかゆみなど)があるのに、何も異常はないと取り合ってもらえなかった。」
「あちこちの婦人科に行っても治らなかった。」
「年齢のせいだから仕方ない、と何もしてもらえなかった。」
という皆さんの痛切なお話です。
確かに閉経後という年齢のせいかもしれませんし、見た目に異常が見えにくいことも多いです。
でも、デリケートゾーンに違和感があってつらいのは噓ではなくて、精神的なものから来るものでは無くて、確かにそこに症状があるのです!
デリケートゾーンの違和感に対して何もすることがない、などということは絶対にありません。
ぜひ、気づいたその時に早めにご相談いただきたいと思います。
保険診療での検査や投薬もあります。
さらにはモナリザタッチという最新の治療法もあります。
放置すぎることで、完治までの時間が長引いてしまう可能性があります。
決してあきらめない!ことが肝心です。
そしてご自身のからだのことですから、ぜひ人生最後の瞬間までいたわって大事にしてください。
それが産婦人科医からでもあり、同じ女性であり、多かれ少なかれ同じ悩みを持つ私からの強いお願いです。
新潟県のたかき医院について

女性の身体と心の健康は、日々の生活を豊かにする上で非常に重要です。
たかき医院では、一人ひとりの患者様が安心して、そして前向きに健康と向き合えるよう、きめ細やかなサポートを心がけています。十日町市にお住まいの方だけでなく、アクセスしやすい津南町、南魚沼市、湯沢町からはもちろん、県内、県外(お近くの長野県)からのご来院も心よりお待ちしております。
どんな些細なことでも構いません。ご自身の身体に気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。専門の女性医師とスタッフが、親身になってお話を伺い、最適な治療プランをご提案いたします。
デリケートゾーンのお悩みは、たかき医院まで
デリケートゾーンの乾燥や違和感にお悩みの方へ
「陰部の出血」
「膣の乾燥」「萎縮性膣炎」
「陰部ヒリヒリ」
「性交痛」など
ホルモンを使わず粘膜を若返らせる
モナリザタッチ治療で改善が期待できます。
当院では、女性医師による
丁寧なカウンセリングと
個室対応で安心してご相談いただけます。
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皆様の健康と笑顔のために、たかき医院が全力でサポートさせていただきます。
