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院長ブログ

女性の膀胱炎はなぜ起こる?原因・対策・再発予防まで産婦人科医が徹底解説!

たかき医院のある新潟県十日町市は人口5万人という小さな山村です。

そんな小さな町でも「膀胱炎になったかもしれない!」と外来を受診される人は毎日平均3~4人、受診者数20人に対して1人と決して少なくはありません。

しかも初めて膀胱炎になったという人よりも、何度も繰り返しているという人がほとんどです。

実は治療のため入院になる感染症で肺炎の次に多いのが尿路感染症です。

少し古いデータにはなりますが、2021年に発表された国立国際医療研究センターの研究によると、2010~2015年に15歳以上で尿路感染症を理由に入院した23万人のうち、全体に対して64.9%は女性であり、死亡率は4.5%であったとのこと。(出典:国立国際医療研究センタープレスリリース, 2021年10月21日

たかが膀胱炎といっていても、死亡してしまう可能性もあるので、尿路感染症は馬鹿にできない病気です。

ちなみに、「私は膀胱炎になることはない!」と思っていた矢先の48歳、初めての膀胱炎を患いました。1人の女性がその一生に1回か2回は経験するといわれている膀胱炎。

さて、膀胱炎とは一体どんな症状があって、どうして女性がなりやすいのか、予防するにはどうしたら良いのか、治療はどうするのか、病院に行けない時の応急処置などを今回はお話していきたいと思います。

膀胱炎(尿路感染症)とは?

膀胱炎はどんな病気?

尿路感染症とは、 おしっこが通る道(尿の通り道)に細菌が入ってしまい、炎症などの症状が出る病気のことです。膀胱炎はその中のひとつで、 特に「膀胱(ぼうこう)」というおしっこをためる場所に細菌が感染して起こる病気を指します。

「おしっこは汚い」と思っている人がいらっしゃるかと思いますが、尿はふつう「無菌」です。

何らかの原因でおしっこの出口(外尿道口)から雑菌が尿道をつたって膀胱の中に入り、炎症を起こしたものが膀胱炎です。

膀胱炎の種類について

1.急性膀胱炎(単純性膀胱炎ともいわれます)

細菌が膀胱に入ることで膀胱の表面の粘膜が炎症を起こした状態。原因の菌の8割が大腸菌といわれています。

2.慢性膀胱炎

慢性的な炎症が膀胱に起こっている状態。

急性膀胱炎が慢性化してしまっていることもありますが、多くは前立腺肥大や結石などの病気を持っている人や抗がん剤の影響などで起こっていることが多いです。

症状は無いことが多く、炎症が強くなった時にだけ急性膀胱炎の症状が出る場合があります。

3.間質性膀胱炎

炎症が膀胱の筋肉や間質というところにまで及んで膀胱の筋肉が萎縮する病気。

原因や治療法がまだ明らかにされていません。膀胱に尿がたまり始めると痛みを感じるのが特徴的な症状です。

4.放射線性膀胱炎

前立腺、膀胱、子宮のがんの治療で放射線を照射したときに起こる可能性のあるもの。

治療を行ってまもなく急性膀胱炎のような症状が出る場合や、数年たってから血尿を伴う膀胱炎を生じることもあります。

5.出血性膀胱炎

目で見てわかる血尿で、原因としてウィルス感染、薬剤によるもの、放射線治療、アレルギーなどがあります。子どもの出血性膀胱炎ではアデノウィルス感染で生じることが多いです。

女性に多い理由とは?

男性の尿道の長さは20㎝、女性の尿道の長さは4~5㎝と、女性は尿道口から膀胱までの距離が短いため、膀胱に雑菌が入りやすく膀胱炎になりやすいといわれています。

女性の膀胱炎症状チェック|こんな症状が出たら要注意!

膀胱炎の初期症状は?

  • 常にトイレに行きたい感じがしてムズムズする
  • トイレの回数が多くなる(頻尿)
  • 尿の終わりにツーンとする排尿時の痛み
  • トイレに行ってもまだ行きたい感じがする(残尿感)
  • いつもより尿漏れがひどい

など。

尿の見た目などの変化  

  • 検尿コップに尿を取ったとき、たまっている尿が濁って見える
  • 目で見てわかるくらいの血尿になる
  • 尿がアンモニア臭がする
    (細菌が尿を分解する時に出るアンモニアのにおい)
  • 尿が腐敗したようなにおいがする
    (尿に膿や血液が混じったとき)

など。

こんな症状の場合は要注意!

38℃以上の熱

風邪の症状も無いのに急に38℃以上の熱が出る

腰の激痛

腰のあたりが重だるく叩くと激痛が走る(膀胱から炎症が尿管を伝って腎臓にまで及び腎盂腎炎になっている。

腎盂腎炎は入院治療を行うことが多いので、早めに病院受診をしてくださいね。)

その他

血尿、下腹部痛、腰痛、など。(泌尿器系のがんである可能性も否定できません。)

少しでも気になったら受診しよう!

膀胱炎だからそのうち治る、と思わずに体調の変化は早めに病院へ受診して相談してください。

膀胱炎の原因|なぜ女性はなりやすいのか?

さて、ここでなぜ女性が膀胱炎になりやすいのかを掘り下げてお話します。

・性交渉の後に起こる?

性行為を行うと、パートナーとの体の摩擦により、肛門周囲の大腸菌が膀胱や膣に入りやすい状態になります。

性行為後の膀胱炎はパートナーの手指からの雑菌が原因という先生もいるほどです。性行為前にお互い入浴をして体をきれいにする、ということは性行為後の膀胱炎の予防においても重要になります。

性行為後にたびたび再発を繰り返すときに、膀胱炎の原因菌が性感染症である可能性も否定できません。

・冷えがあると起こる?

体温が低下すると免疫力が下がります。

免疫システムが正常に働く体温は36.5℃。
36.5℃から1℃下がると免疫力は30%下がるといわれています。

体が冷えていると膀胱に雑菌が繁殖しやすい状態になるため、膀胱炎が起こりやすくなります。

寒い冬、冷房の効きすぎる暑い夏、は体が冷えて膀胱炎や頻尿・尿もれが起こりやすい時期になります。

・水分不足があると起こる?

水分を取る量が少ないと尿が作られません。尿が作られなければトイレに行く回数が減ります。

膀胱に入った菌が繁殖しないためには、膀胱の中の菌を流し出す必要がありますが、尿の回数が減ると菌が流し出されないため、膀胱炎になりやすい状態になります。

・尿を我慢すると起こる?

水の流れがゆっくりな川などは水がよどみがちになり、水の流れが急な川は常に水が冷たくて水もキレイなのも想像できると思います。水がよどむと水温も上がりやすくなり雑菌が繁殖しやすい状況が起こるからです。

膀胱と尿の関係も一緒です。
トイレを我慢して膀胱に尿がたまった状態が長く続くと、そこに雑菌が繁殖しやすい状態になり、膀胱炎が起こります。

・不潔だと起こる?

女性は尿の出口の尿道口、膣の出口の膣口、便の出口の肛門という3つの出口がありますが、その3つの出口が比較的近い位置に並んでいます。

膀胱炎の原因は主に便の中にいる大腸菌です。

自分自身が不潔だったり、下着、おりものシートや生理用ナプキン、尿取りパッド、おむつなど、デリケートゾーンに接触しているものが不潔だったりすると、それらのものを伝って大腸菌が膣や膀胱に入り、膀胱炎になりやすい状態になります。

女性は良い「おまた」の拭き方を心がけましょう!

肛門からの大腸菌がつかないために、なるべく前から後ろの方向へ拭くようにすると、膀胱炎や細菌性膣炎の予防になりますよ。ご家族の女の子のお子さんがいらっしゃる方には、是非伝えていただけるとありがたいです。

・ストレスや疲れ、風邪などの免疫力低下で起こる?

ストレスや疲れ、風邪などの免疫力が低下した時には、膀胱に入った雑菌の繁殖を防ぐことができなくなり、膀胱炎が起こりやすい状態になります。

・妊娠や出産、更年期などのホルモンバランスの変化で起こる?

妊娠中

妊娠中はお腹の中で本来自分にとって異物になる赤ちゃんを、からだが拒否させずに育てるために免疫力が低い状態になっており、膀胱炎を含めた感染症にはなりやすく治りにくい状態になっています。

また、子宮が大きくなると常に膀胱が押されていて頻尿になるため、膀胱炎の症状が隠されてしまうことがあります。

そのため、膀胱炎になっていることに気づかず、ある時急に膀胱炎をこじらせて発熱や腰痛を伴う腎盂腎炎という病気になってしまうことがあります。

妊娠中でも内服できる抗生物質がありますので、ご安心くださいね。

出産中

出産が始まると、陣痛で十分に水分や食事がとれないことやトイレに歩いていけないことがあります。

そこできちんと水分を取り尿を出すということをすることは、膀胱炎の予防にもなりますし、産後の血栓症などの怖い病気を予防するにも重要です。

産後

出産後は1~2ヶ月は悪露という出血や、尿漏れや便漏れなどが一時的にあり、ナプキンをずっとつけている日々が続きます。こまめに汚れたものを交換しないと不潔になり、膀胱炎の原因になります。

また、赤ちゃんのお世話に気を取られ過ぎて自分のことがそっちのけになってしまう時期でもあります。きちんと水分を取ってトイレに行くことを忘れないようにしないと、膀胱炎になってしまいます。

授乳中でも内服できる抗生物質がありますので、ご安心くださいね。

更年期

閉経が近づき女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下してくると、膣の粘膜が乾燥して薄くなり外部の刺激から膣の中を守る力が弱まります。

そうなると、膣内のpHが変わり、膣の中を守ってくれる常在菌も減り、膣の中の雑菌の繁殖を予防することができにくくなります。

膣の中に雑菌が増えると、隣にある尿道への雑菌も入りやすくなるため、膀胱炎が繰り返し起こる原因になります。

最近は、女性ホルモンの分泌低下によって、膀胱、膣、外陰部などに様々な症状が生じることが分かってきており、それらの症状をGenitourinary Syndrome of Menopause(GSM:閉経関連泌尿性器症候群)と呼ばれています。

それに対し、デリケートゾーンケア(保湿、脱毛、洗浄など)、ホルモン補充療法、非侵襲的骨盤底筋トレーニング療法、炭酸ガスレーザー照射によるデリケートゾーンのアンチエイジングなど、婦人科ではお力になれることがたくさんあります。

閉経関連泌尿性器症候群(GSM)の治療ならたかき医院まで!

女性の「デリケートなお悩み」我慢していませんか?

閉経後の不快症状、それ、GSMかもしれません。
年齢を重ねてからこんな症状でお困りではありませんか?

  • トイレが近くなった、尿漏れしやすくなった
  • デリケートゾーンのかゆみや乾燥がつらい
  • 性交時に痛みや違和感を感じる
  • 膀胱炎を繰り返すようになった


これらの症状は、閉経に伴う女性ホルモンの低下が原因で起こる「閉経関連泌尿性器症候群(GSM)」の可能性があります。

実は、閉経後の女性の約半数がGSMの症状を抱えているとも言われていますが、「年のせい」「相談しにくい」と、誰にも言えずに悩みを我慢してしまう方が多くいらっしゃいます。

当院では、そんなあなたのための治療法をご用意しています!

たかき医院では、女性の体と心に寄り添う産婦人科医が、GSMの症状を改善する治療を行っています。

GSMの治療方法

治療法は、お一人おひとりの症状やライフスタイルに合わせて以下のようにご提案しています。

・膣や外陰部の保湿ケア
(デリケートゾーン専用クリーム)
・ホルモン補充療法(HRT)
・膀胱や膣の若返りを目指すレーザー治療

(モナリザタッチ)
・骨盤底筋トレーニングや生活習慣のアドバイス

特に当院で導入しているモナリザタッチ(レーザー治療)は、痛みが少なく、通院回数も少ない新しい選択肢として、多くの女性にご好評をいただいております。

「新潟県初導入!たかき医院のモナリザタッチ」をご覧くださいね。

ご興味のある方はぜひ、お声掛けくださいね!

膀胱炎になりやすい人向け「NG行動チェックリスト」

膀胱炎になった時に、なかなかすぐに病院を受診できない時におうちで対応するのは大事ですが、ちょっと危ない対応法をいくつかご紹介します。

❌「水をたくさん飲めば治る」

膀胱炎になり始めで炎症の程度が軽度であれば有効なことが多いです。ただし、なり始めだとご自分で判断ができるのかが難しいところです。

尿に血液が混じる、明らかに尿が濁っている、アンモニア臭がする、熱も出ている、などの時は水をたくさん飲むだけでは治りません。

かえって重症化してしまうことがあります。

気をつけてくださいね。

❌ 「お風呂に長時間入ると良い」

膀胱炎という名前の通り、体の中で炎症が起きている状態の時は、体全体を温めすぎると菌の繁殖を促して悪化する可能性があります。

膀胱炎にならないように体を温めるのは予防になりますが、なってから温めるのは逆効果ですので気をつけましょう。

❌ 「市販薬だけで大丈夫」

 市販薬で膀胱炎の頻尿、排尿時痛、残尿感に効果のあるものがあります。

強い炎症がある時は、抗生物質の投与が必要です。市販薬のほとんどは漢方薬であり、抗生物質は含まれていません。

なかなか病院を受診できない時の対処として使用していただき、それでも症状が取れない時には早めに病院を受診して検査、診断、処方をしてもらいましょう。

自宅でできる膀胱炎の治し方(応急処置)

1.水分を多めに摂る

通常1日1.5〜2Lの水分をとることが推奨されています。普段そこまで水分を摂取できていないなと思う人は、1日1.5〜2Lの水分をとることを目指しましょう。

水の入った500mlのペットボトルを3本用意して、それを必ず1日かけて飲むのだ、と見えるようにしてましょう。

それが面倒くさいなと思う人は、ご飯の時に飲む水分(いつもは湯飲み茶わんに1杯なら2杯飲む)やちょっとした時にとる水分をいつもの倍とるようにする(一口水を飲むときには2口飲む)と、無理せずたくさん飲むことができます。

2.体を温める(腹巻・カイロ・足湯の活用)

体が冷えすぎているといつまでも頻尿や下腹部痛が取れないことがあります。腹巻やカイロ、あるいは足湯などをしても良いでしょう。

3.トイレを我慢しない、頻繁に排尿する

膀胱炎の一番大事な治療法は、たくさん水分をとって膀胱に入ってしまった菌を洗い流すことです。

抗生剤を飲んでも、水分の摂取が少なくてトイレに行く回数の少ない人はいつまでも治りません。

最初はおしっこをするたびに痛くていやだな、と思うかもしれませんが水分をたくさん摂取してトイレに頻繁に行くようにすると、早くその痛みもなくなります。

4.市販薬の活用(膀胱炎用の漢方や抗菌薬)

頻尿、排尿時痛、下腹部痛など、膀胱炎のなり始めの症状の軽い時には、市販薬で十分対応できることがあります。

旅先やなかなか病院受診ができない仕事の忙しい時は、応急処置として市販薬を使うことも考えてみてくださいね。

膀胱炎を繰り返している人はなるべく市販薬で対応せず、早く病院受診をしてください。

膀胱炎を早く治すには?病院に行くべきタイミング

自力で治せる症状 vs 病院に行くべき症状

トイレがなんだか近いかも、おしっこの最後に痛みや違和感を感じる、下腹部も違和感があるようだ、「もしかして膀胱炎なのかな?」くらいの軽い症状であれば、自力で膀胱炎を治すことも可能かもしれません。

明らかに尿に血液が混じる、尿が濁って見える、腰痛がする、熱が出ている、市販薬をひと箱試したが症状が変わらない、という時は病院を受診してくださいね。

泌尿器科・婦人科どちらを受診すべき?

よくある膀胱炎は泌尿器科でも婦人科でも対応は可能です。

間質性膀胱炎と診断されたことのある方は泌尿器科受診の方が良いと思います。腰痛や熱のある場合は、入院治療の可能性がありますので、入院施設のある病院を受診しましょう。

更年期世代、更年期以降の世代の人で膀胱炎を繰り返す人は、女性ホルモンの分泌低下のために膀胱炎になっていることも考えられますので、ぜひ婦人科を受診して相談してみてください。

診察、検査、治療法について

1.診察

発熱の有無、腰のあたりを叩いたときに痛みがあるかどうかを診察します。

2.検尿

次に検尿を行い、尿の中の細菌数、白血球数、血尿の有無、などを診ます。間質性膀胱炎の場合には、膀胱内視鏡を行います。(膀胱内視鏡検査は泌尿器科で行います)

3.治療

治療の多くは抗生物質の処方になりますが、自分では水分がなかなか取れない時には点滴で補液をしながら抗生物質の投与を行うこともあります。

完治までどのくらいかかる?

きちんと対処すれば、1日で症状が取れ、4~5日以内には完治するのが普通です。

膀胱炎の再発、繰り返す、治らない場合は?

再発の原因は?

処方された通りに抗生剤を内服しなかった時、抗生物質を内服していても十分に水分を取らなかった場合に、膀胱内に繁殖した菌が完全に消えないため、日にちを置かずに再発することがあります。

また、膀胱炎は雑菌(主に腸からの大腸菌)が膀胱に入って起きています。
膀胱内で繁殖した菌に対して効果のある抗生物質の投与を行いますが、時に抗生物質に対して耐性のある菌が原因で膀胱炎が起きている場合があります。

その場合には適切な抗生物質を選択しない限り膀胱炎が治ることが無いため、病状が長引くことがあります。

膀胱炎の原因が雑菌以外の場合

そして膀胱炎の原因が、単純に雑菌が膀胱に入って起こっているだけでなく、もともと何かの病気があって起こっている場合です。

たとえば尿路の結石、神経因性膀胱、尿路の腫瘍、放射線治療中、糖尿病、帯状疱疹、男性であれば前立腺肥大、などがある場合には、そのもともとの病気を治していかないと、膀胱炎が再発、繰り返す、治らない原因となります。

膀胱炎の予防法|もう繰り返さないために

・クランベリー・ビタミンCで予防できる?

クランベリーには、ポリフェノールの一種である「A型のプロアントシアニジン」と有機酸の一種である「キナ酸」という成分が含まれています。

A型のプロアントシアニジンには、膀胱の上皮細胞に大腸菌が侵入するのを抑制する働きがあり、キナ酸は体内に入ると尿のpH値を酸性にして尿の中での大腸菌を繁殖しにくい状態にしてくれます。

1日に65%のクランベリー果汁を125ml、100%の果汁なら80ml程度摂取すると、膀胱炎の予防や再発を防ぐことが期待されます。

ビタミンCは摂取すると免疫力を高めます。
用法用量を守ってビタミンCのサプリを使用する、という方法も良いかもしれません。

間質性膀胱炎の方は摂取NG!

ただし、クランベリー果汁もビタミンCも間質性膀胱炎の方は症状を悪化させてしまうので、ご注意ください。

・生活習慣の改善

膀胱炎を予防するためには、

・水分を1日最低1.5L摂取することを目標にする
・トイレの時には前から後ろに拭く
・デリケートゾーンに接するものはなんでも汚れたらまめに替える
・ストレスや疲労が多くなることは避ける
・食事をバランスよく食べる

(免疫細胞を作るタンパク質、免疫力を高めるビタミンC、食物線維をとって腸活で免疫を活性化する)

などを気をつけましょう。

ダイエットも注意が必要!

無理なダイエットを行うと、免疫力が落ちて膀胱炎のリスクが高まりますので、特に気をつけてくださいね。

・排尿習慣の改善

おしっこをしたいときは我慢しない、少なくとも3時間に1回、1日に7~8回は排尿する習慣をつけましょう。

強すぎるウォシュレットは、尿道口の粘膜を傷つけて雑菌が付きやすい状態を作るので、どうしてもトイレの時に水で流したい時はペットボトルに微温湯を入れて上から流すようにするのをおすすめします。

性交渉後のポイント!

性交渉の後はすぐに一度排尿をすることを心がけてみてください。

Q&A|膀胱炎のよくある疑問を医師が解説

Q1.膀胱炎の痛みをすぐに和らげる方法は?

A1.たくさん水分を摂取して排尿を頻繁に行い、膀胱に入った菌をなるべく早く洗い流すようにすること、痛みがあまり気になるようなら鎮痛剤を使用する、という方法がります。ただし、鎮痛剤の多用は膀胱炎の症状を隠して悪化させてしまう可能性がありますので、あくまでも病院受診するまでの応急処置として使用するようにしてください。

Q2.膀胱炎は自然治癒するの?放置するとどうなる?

A2.なり始めの状態の軽い膀胱炎であれば、水分をたくさん取りトイレに頻繁にいくこと、市販薬の膀胱炎を一緒に服用することで治すことも可能かもしれません。ただし、市販薬をひと箱飲み切るころに症状が残っている場合には、早めに病院を受診してください。

膀胱炎を放置すると、膀胱の中で繁殖した雑菌が尿管をさかのぼって腎臓まで達してしまうことになり、腎盂腎炎という重症な状態になってしまいます。腎盂腎炎になると高熱が出るため、抗生物質を数日間点滴で投与することや入院が必要になることが多いです。ですので、膀胱炎は放置せず何かしらの対処を早くしましょう。

Q3.市販薬だけで治る?飲むべき薬は?

A3.膀胱炎の市販薬は様々な製品がドラッグストアに販売されています。主に、頻尿、排尿時痛、残尿感などの膀胱炎の症状に効果のある漢方薬が配合されています。膀胱炎かな、と思ったときになかなか病院受診ができない場合には、市販薬で応急処置をすることも良いですが、膀胱炎の一番重要な治療法はたくさん水分を取り排尿を頻繁に行うことなので、市販薬にだけ頼っても治ることがありませんから気をつけてください。

Q4.妊娠中・授乳中でも安全な治療法は?

A4.たくさん水分を取り排尿を頻繁に行うという一番重要な治療は妊娠中、授乳中でも行うことができます。また、漢方薬や抗生物質(ペニシリン系とセフェム系)でも使用できるものがあります。妊婦さんは特にお腹の大きい体型上の点から腎盂腎炎になりやすいので、医師に相談して早めに相談してください。

Q5.膀胱炎中にやってはいけないことはありますか?

A5.熱いお風呂に入浴する、過度な運動、アルコールや辛いものなど、からだが温まりすぎるものは炎症を強めて悪化させてしまうので、行わないようにしてください。

明かな血尿、おしっこの濁り、発熱、腰の痛みなどを伴う時は膀胱炎でも重症なので様子を見ず、早く病院を受診するようにしてください。

まとめ|正しい対策で膀胱炎を防ごう!

女性の5人に1人は必ず経験するといわれている膀胱炎。

うっかりしていると私のように、突然膀胱炎を発症する日がやってくるかもしれません。ならないのが一番良いことですから、今回のブログを読み直して膀胱炎の予防法をしっかりチェックしてください。

なってしまったときに慌てずに対処してくださいね。

何度も繰り返してしまっている人は、再発を防止するためにどうしたら良いかを一度かかりつけ医に相談して、二度とならないようにできると良いですね。

かかりつけ医におしっこの相談なんて恥ずかしい!

という方は、是非お気軽に産婦人科に、そしてたかき医院にご相談くださいね。

新潟県のたかき医院について

女性の身体と心の健康は、日々の生活を豊かにする上で非常に重要です。

たかき医院では、一人ひとりの患者様が安心して、そして前向きに健康と向き合えるよう、きめ細やかなサポートを心がけています。十日町市にお住まいの方だけでなく、アクセスしやすい津南町南魚沼市湯沢町からのご来院も心よりお待ちしております。

どんな些細なことでも構いません。ご自身の身体に気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。専門の女性医師とスタッフが、親身になってお話を伺い、最適な治療プランをご提案いたします。

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皆様の健康と笑顔のために、たかき医院が全力でサポートさせていただきます。

仲 栄美子

仲 栄美子(なか・えみこ)
たかき医院 院長/日本産婦人科学会 専門医


女性の健康と心に寄り添うヘルスケアアドバイザーとして、日々診療にあたっています。
医師としての知見に加え、ヨガやメディカルアロマ、精油の知識を活かし、ライフステージごとに変化する女性の体と心をトータルにサポートしています。

取得資格・活動

  • ヨガインストラクター RYT200(サントーシマ香 師事)
  • 産後ヨガインストラクター
  • チェアヨガインストラクター
  • 骨盤底筋ヨガインストラクター(高尾美穂 師事)
  • MAA認定メディカルアロマプラクティショナー
  • MAA認定キャリアオイルマスター
  • MAA認定ホルモンアドバイザー
  • yuica認定 日本産精油インタープリター

著書

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